全日本柔道連盟、リサイクル柔道畳を途上国へ
2017年03月10日
カンボジアやタンザニアなど
日本のリサイクル柔道畳が海を越え、未来のオリンピック選手のために役立っている。
全日本柔道連盟(東京都文京区)は平成27年度から、張り替えなどで出たリサイクル柔道畳を集め、途上国に寄付している。平成28年度はカンボジアやインドネシアなど10ヵ国、延べ1234畳を届けた。
タンザニアに設置される日本のリサイクル柔道畳
現在柔道は世界196ヵ国で行われる、国際的なスポーツ。しかし途上国ではその設備すら十分にそろえられず、怪我をしてしまう事例が少なくない。
「代用としてゴムマットを敷いて柔道をしている。隙間に指を挟んでしまったり、すべり止めが不十分だったりするんです」(蒲原光一係長)
外務省経由で寄付国を募ったところ「世界51ヵ国から要望があった」(蒲原係長)
今後は同連盟公式畳メーカー約15社と連携を取り、張り替え時期などに積極的に案内する。
「廃棄するのに1畳あたり約2000〜3000円のコストが発生する。寄付側にはコストカットやCSRとしてもメリットがあります」(蒲原係長)。
直近では山口県周南市のスポーツセンターから、950畳の寄付があったという。
「1ヵ国でも多く届け、柔道の普及につなげたい。柔道関係者以外でも賛同していただける企業などに、陸送などの部分で協力して頂ければ」(蒲原係長)
競技部国際課蒲原光一係長(左)と本郷光道主任
411号(2017/03/10発行)1面