全国各地にあるリサイクルショップ。地域によって客層や売れ筋商品は、違ってくるのだろうか。今回、最北端の北海道稚内市と、最南端の沖縄県石垣市のリサイクルショップにそれぞれ話を聞いてみた。
最北端 北海道稚内市
日本の最北の町、稚内市に位置する『わっかないリサイクルショップ』。「市内にリサイクルショップが無かったため、最盛期はとても忙しかったです」と平尾代表は振り返る。
市内だけの買取では供給が追い付かず、連日トラックで札幌まで仕入れに行っていた。札幌までは320㎞、片道6時間の道のりだ。
地域のお客に混じり、目立ったのがロシア人のお客。と言うのも稚内市から北へ行くと、樺太(サハリン)。ロシアだ。そのため、当時はロシアより毎日貨物船が入港し、街はロシア人で溢れていた。同店にも毎日大勢のロシア人が訪れ、国内メーカーの家電や家具を買っていった。「1日に何回も港へ配達したものです」。
貨物船は定期的に入港するので、同じお客が何度も来店する。そのため、彼らと個人的にも仲良くなっていった。そんなロシア人と居酒屋で酒を酌み交わしたことも、何度もあったと言う。「彼らは家族の写真を必ず持ち歩いていて、自慢げに見せてくれました」
現在平尾代表は他事業に力をいれているため、実店舗での運営はほとんどやっていない。だが、「日本語とロシア語の飛び交う、地域とロシア人に密着したリサイクルショップ」を懐かしく思うと言う。
最南端 沖縄県石垣市
沖縄本島から飛行機で50分。離島・石垣島の『リサイクルショップ石垣島』は、10年前にオープンした。
388号(2016/03/25発行)14面