コト売りに修理...ソフト面で集客
全国各地のリユース店勢力図を紹介するのが本企画だ。第1回は宮城県からスタート。人口233万人を擁する東北地方の最大県だ。ここで活躍する3社に最近の取組みを聞いた。
シーガル西多賀店の外観
ゲーム対応一覧表 何でも分かる店に
新品・中古ゲームとトレカ中心のメディア店「シーガル」を宮城・山形で12店展開するシーガル(仙台市)。メディア市況が厳しい中、粗利率の高い中古の強化で収益改善を打ち出している。その結果、2015年6月期の粗利率は前期比4ポイント増となった。
特に12店中7店ほどで3期連続の中古売上増と、明るい兆しが見えている。その理由を「モノ売りだけでなく、コト売りを強化しているため」(日野吉規社長) と話す。
施策として例えば、ゲーム機のバージョン毎にどのソフトやコントローラー等が合うかという一覧表を掲示。ほか「中古ゲーム機の上手な買い方」の指南等も張り付けてある。こうして「ゲームのことなら何でも分かる、悩みが解決できる店」にすることで支持を得ている。
中でも好調なシーガル西多賀店では、商圏に競合店が複数ありながらもコト売り強化で売上増に。15年6月期は中古ゲームが前期比7%増、中古トレカが30%増となった。
プレイステーション1~4まで、どのソフトやコントローラーが合うか等を一覧で分かりやすく
時計・バッグの修理開始で来店増に
仙台市内で「ブランド・ジャック」を4店運営するジャックウィズ(仙台市)は、時計・バッグの修理にも注力。買取り以外の選択肢もお客に提供し、来店増に繋げた。
時計修理を始めたのが約2年前。これがフックとなり、買取件数が3割増となった。修理自体のニーズも予想以上と言い、コンスタントに毎月20〜30が成約。「近隣では修理できる店が少なく、各ブランド正規店くらいしかない」(菅野雄大代表)ためだ。
時計の実績が上々のため、同社は3月からバッグ修理もメニューに加えた。実際の修理は専門業者に委託しているが、窓口として一括して受けている。
ブランド・ジャック仙台駅東口店の外観
388号(2016/03/25発行)13面