Catona、白洋舎クリーニング開始
2015年09月14日
預かって売るだけの店では生き残れない
神奈川を中心に約30店のリサイクルブティック「Catona (カトナ)」を運営するデジャヴ。同社は、売上げが振るわない店舗をテコ入れすべく、「クリーニング店」を併設することに決めた。取り次ぎとして加盟したのは、高級クリーニングの白洋舎だ。
神奈川県・寒川の駅前にその店舗はある。Catonaの看板と同じくらい目立つのが「白洋舎」の看板だ。5月に、クリーニングの取り次ぎを始めた。カウンター1つに、ハンガーレーン...こうした資材は白洋舎が用意したものだ。既存スタッフが受付業務を行うので、投資はほぼ不要。コストをかけずにプラスαの売上げを見込める。ただ、デジャヴが最も重視したのは、既存事業へのシナジーだ。
委託のリサイクルブティックもクリーニングも、女性が衣類を持ってくるアクションは同じ。互いのサービスがお客を連れてきてはもう一方のサービスに送り込む。そう考えた。
事業開始期が衣替えからハズれているためまだ数字は出ていないが、大河原代表は2業態が相乗効果を生むことに確信を持っている。というのも、すでにそれを実証済みなのだ。
同社は、創業時にも地元クリーニング店の代理店をやっていた。狙いは当たり、お客が詰めかけた。しかしこの時は、商品を翌シーズンまで取りにこない事例が多発。狭い売り場を圧迫してしまったため止む無く止めたという経験があった。
その点、白洋舎は「預かりサービス」をメニュー化している。次に着るまで保管してほしいというニーズを、むしろ売上げに結びつけることができる。
375号(2015/09/10発行)20面