「ヤフオクアプリ」月額無料に オークションを再アピール
2018年04月11日
「ヤフオクアプリ」月額無料に オークションを再アピール
ヤフー(東京都千代田区)が3月19日、インターネットオークション・フリマサービス「ヤフオク!」で、月額会員費無料でオークション出品できるサービスを、アプリ限定でリリースした。月額費無料となるのは17年ぶり。フリマアプリが台頭する中、同社もフリマサービスを押していたが、オークションの魅力を再アピールする。
これまで一般ユーザーがプレミアム会員として支払っていた月額会員費を無料にした。また、「簡単」「早い」を追求し、出品翌日にオークションが終了する機能も搭載した。
気軽に試せる仕様にすることで、初心者を取り込みユーザーを増やす方針だ。初心者の出品商品を評価の低い購入者が購入できないようにし、新規ユーザー向けに安心感も高めた。
▲初心者を狙い「簡単」「早い」を追求した
同社は2017年2月に月額費無料でフリマ出品できるサービスをリリースしていた。だが、「固定価格のフリマ出品を始めた人が、『もっと高値で売れるのでは?』と考えてオークション出品ができるプレミアム会員に移行する流れが一部起きていた」(ヤフオク!カンパニー ヤフオク!開発本部 サービスマネージャー 福井進吾氏)と話す。
ヤフオク!アプリの出品無料化施策を通じ「競り上がるのをとことん味わい、納得した価格で早く落札されることの体験」(福井氏)をユーザーに提供。オークション利用者の増加を狙う。
リリース1週間で、iOS版アプリを持った既存ユーザーの内の約4割が、今回のサービスを受けられる最新版へアップグレードしていると言う。「大々的なプロモーションはまだなので、今後徐々に広がりを見せるでしょう。反響を見ながらサービスの拡充・改善を図っていきたい。特に価格の面で納得できるという点がフリマにはないオークションの良さ。オークションの魅力を再認識してもらいたい」(福井氏)。
現在、ヤフオク!の年間流通総額は約9000億円。出品数の約4割がオークション出品によるものだ。
▲サービスマネージャー 品質管理チーム 責任者 福井進吾氏
第437号(2018/04/10発行)2面