江戸時代末期に誕生した、日本の伝統工芸品である「こけし」。温泉地のお土産として認知されている一方、独自の価値に魅了された外国人により越境ECで中古こけしの取引が活性化している。どういった品が支持を集め、二次流通の売買に適しているか。こけし専門の海外向け販売サイト「和の美」を運営する、アメネスク(奈良県奈良市)の福王稔大氏に「買い取りたいランキング」を聞いた。
アメリカ・欧州から購入
「ザ・日本」の象徴的存在
11〜12月に注文が増加
今回のランキングは海外販売を想定し、各順位の作家名と作品名を挙げてもらった。1~5位まで、全て創作こけしという点が共通している。
広く知られる丸い頭に円筒状の胴体のこけしは「伝統こけし」と呼ぶ。一方、戦後に登場した「創作こけし」は、伝統こけしを基礎としながらも、特定のデザインや形状がなく作家の自由な発想で作られたジャンルを指す。
和の美では特にアメリカからの注文が多く、ヨーロッパやオーストラリアからの購入も目立つ。なぜ海外で創作こけしが人気を博しているのか。福王氏はこう分析する。
第600号(2025/01/25発行)15面