アン・コトン、独自の切り口で顧客拡大
2018年02月27日
「LGBT」や「ぬいぐるみ」
首都圏を中心に46店舗の洋服お直し店を運営するアン・コトン(東京都豊島区)は、独自の切り口で顧客層を広げる。洋服のお直しのメニューにLGBT専用のサービスを追加。また、ぬいぐるみ専門のお直しサービスも展開している。
近藤しおり専務取締役(左)と、花輪愛二取締役
2016年8月から、LGBT専用のお直し「マダムM」を提供。心理的ハードルを軽減するため、サイトから注文を受ける。「『マダムM』を提供することで、アン・コトンが多様性に寛容であることを知って欲しい」(近藤しおり専務)。NHKなど各種メディアに取り上げられ、注目を集めた。
2015年には「ぬいぐるみ診良所」を開設。内科(綿入れ)、外科(縫い直し)などのサ--ビスを提供。年間の依頼件数が初年の7倍に。現在、約400件を受注している。遠方からの依頼にも対応するため、ネットからも受付を予定。3月中のローンチを見込む。
ぬいぐるみの手術の様子
「『洋服のお直し』を知っているが利用したことがない人、またはどのようなものなのか知らないという人が約75%いる。この75%の伸び代にどうアプローチをかけるかが業界全体の課題だと思う」(花輪愛二取締役)。お直し事業の啓蒙により、市場を拡大していきたい考えだ。
今期の売上高は6億円を見込んでいる。ぬいぐるみ診良所のネットサービスや事業のシナジーにより、来期は13%増を目指すと言う。
434号(2018/02/25発行)2面