《LINE査定の進化版》リクロ、5秒でLINE査定
2018年08月09日
リクロ 5秒でLINE査定 人を介さずAIで自動化
▲LINE査定の進化版と言える「RECLO LINEかんたん査定」
7月12日、主要6ブランドにおけるバッグの概算査定額がLINEで手軽に分かる
「RECLO LINEかんたん査定」を開始した。
人工知能(AI)を利用しており、人を介さずに査定額を算出できる。
LINE査定の進化版として話題を呼びそうだ。
5つの質問と画像で概算査定額を提示
LINEを用いた概算査定額の提示は多くのリユース企業が行っているサービスだ。
ただ、裏側では人が行っているため、算出額を提示するまでに時間がかかってしまったり、対応する人によって金額バラつきが生じるケースもある。
また、業務の負担が増えることにもつながっている。
リクロのLINE査定は、これらの問題を解消した"進化版"と言える。
ユーザーはブランド名や柄、型、状態などアイテムに関する5つの質問に回答、アイテムの写真を送り査定依頼ボタンを押すと、概算査定額が5秒程度で分かる。
査定額はレンジで表記されており、詳細金額が知りたい場合は、プロ鑑定士による「本格査定」へそのまま申し込むこともできる。
この仕組はチャットボットを利用した顧客とのコミュニケーションとAIを利用した画像認識を組み合わせることで実現、人を介さず自動で査定が行われるのが特徴だ。
ユーザーにとっても瞬時に概算金額が分かることで手軽に利用でき、消費者の売却意欲が高まる効果も期待できる。
「中古品の査定額は、消費者の期待値が高いことが多く、実際の査定額を知るとガッカリされることが起きやすい。かんたん査定で大まかな金額感を事前に手軽に知ることができれば、本格査定の金が想定の範囲に収まりやすくなり、これを防ぐことができる」(青木康時社長)
▼質問は5つ。写真をアップロードすれば査定依頼できる
▼写真で確認しながら型を選べる。
知識ない人でも迷わずできる
開発に際し気を使ったのは、質問項目や答え方等のユーザビリティと概算査定額とのバランスだ。
「どんな質問をいくつすれば査定額を算出できるか。目安にもならない金額幅を提示しても意味がない。一方で質問が多過ぎると手 軽さが損なわれてしまう。 また、消費者は柄や型の名称を知らないことも多く、そうした人でも手元の商品を見ながら迷わず選択できるように配慮した」(同氏)と言う。
AIの強みをいかしデータの蓄積による精度の向上も期待できる。
例えばレンジで表示している概算査定額の幅を縮めていくことができれば、より正確な金額を提示することができるようになる。
現在の査定対象はブランドバッグのみでルイ・ヴィトン、シャネル、エルメス、グッチ、プラダ、コーチの6ブランド。
今後対象ブランドの拡充を図る一方で、財布や靴、時計、アパレル等対象カテゴリも広げていく考えだ。「リクロで扱っているカテゴリはすべて対応できるようにしていきたい」(同氏)と話す。
また、リクロでデータの蓄積と改善を重ねた後には外部での利用も視野に入れている。
同社では、三越伊勢丹やBUYMA(バイマ)、セブン&アイHD等の小売店と提携しこれら企業が行う買取のサポートを行っている。こうした企業に同様のサービスを提供していく。
「かんたん査定で分かる金額は、委託時の販売価格を表示しています。対応する商材の委託販売を行っている企業で需要があれば、このサービスを提供することも今後検討していきたい」(同氏)と構想を話す。
第444号(2018/07/25発行)20面