中古ブランド時計業販で60億円―おお蔵 古賀清彦社長

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「インタビュー」

中古ブランド時計業販で60億円―おお蔵 古賀清彦社長

2015年05月15日

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衣料や家具に新卒が挑戦
総合リサイクル商社目指す

中古ブランド時計の有力企業として知られるおお蔵(福岡県福岡市) 。消費者からの買取りではなく、市場仕入れ業販で成長した企業だ。社長の古賀清彦氏に立ち上げの経緯や今後の戦略について聞いた。

――おお蔵さんと言うとブランド時計の海外輸出というイメージがありますが。

海外輸出は売上げの6割くらい。国内は業者への卸を中心にネット売りや催事も少しやっています。

――売上規模は。

前期が57億5000万円で今年は多分63〜65億円くらいでしょうか。

――為替も円安傾向ですし、伸びていますね。香港に拠点を設けたのはいつごろですか。

確か2008年くらいだったと。当時はまだ同業者ではブランドオフさんくらいしかなかったと思います。

――今ではいろんな企業が進出してますね。

当時は100商品を持って行ったら80くらいはすぐに売れたんです。でも今は為替が円安で輸出がいいとは言っても、今後どうなるか分かりません。うちはもともと業者卸で始まってますから、国内のお客さんを大事にしています。

与信枠限界までクレカで海外買付

――会社を立ち上げたのは、まだ12年前だとか。

以前、ベスト販売という昔は関東の中古ブランド時計では有名だったお店で7年くらい働いていました。ずっと時計を扱っていて、独立して何をやろうかと考えた時に、宝石の業者卸はあるけど、中古時計はないなと、じゃあそれをやろうってことで独立したんです。

――当時は今ほど古物市場がなかったですから、中古店は仕入れが簡単じゃなかったでしょうね。

それに古物市場で買った場合は、モノが悪かったとしても買った人の責任ですけど、卸ならうちの責任にできるじゃないですか、欲しいものだけ買い付ければ済むので重宝していただきました。最初は知り合いから始めましたが、営業に行って断られることはほぼなかったですね。

――しかし、卸をやるにしても資金が必要です。在庫も持っていないといけないですし、高額なブランド時計だと大変だったのでは。

実は働き始めてからずっとボーナスを貯めていたので、1500万円くらいはありました。最初、海外での買い付けは、クレジットカード5枚くらい与信枠いっぱいまで買って、引き落としまでに売るというのを繰り返していました。国内での買い付けは現金でしたけど、回していきながら買い付け額を増やしていきました。

――国内での調達はどうしてましたか。

こむかい(質店に出向いて商品を直接買い付けること)やオークションで買って集めました。売ったり買ったり全国を回って、楽しかったですね。いろんな業者の方に今でもお世話になっています。

会社概要
会社名: 株式会社 おお蔵
設 立:平成16年1月7日
資本金:3,000,000万円
本 社: 〒812-0016福岡市博多区博多駅南1-9-33 O-KURAビル3F
事業内容:時計専門店への卸業務(国内・東南アジアetc 買付けにより新品・中古の卸を中心に活動)、質流れセールetcの催事、インターネットオークションでの販売、店頭での質・買取・小売販売業務
社長プロフィール
昭和46年福岡市生まれ、現在43歳。大学卒業後、地元のアパレル会社を経て、中古ブランド時計を扱うベスト販売に入社。7年働いた後に独立。平成15年に古賀商店を開業、翌年におお蔵に社名を変更。平成20年には香港店を開設。JWA (日本時計オークション) 主催の1社として東京や香港と福岡を往復する日々を送る。趣味はゴルフ(ハンデ22)。

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367号(2015/05/10発行)7面

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