ベビー用品の「リコール品」販売に警鐘

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ベビー用品の「リコール品」販売に警鐘

2025年02月26日

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中古のチャイルドシートやベビーカーのリコール品が、一部の大手も含めた総合リユース店で販売されている。こうした現状に対して警鐘を鳴らしているのが中古ベビー用品のネット販売を行う「マミーズキッズ」を運営するマスト(埼玉県川越市)の上楽宗之社長だ。中古品で事故が起きてしまった際には、販売責任が問われると危惧する。

総合リユース店に問われる安全配慮と販売責任

総合リユース店の
危険な実態とは?

マスト 部品が交換され戻ってきたコンビのネルーム(右)部品が交換され戻ってきたコンビのネルーム
(左)フレーム交換され戻ってきたピジョンのランフィRA8

総合リユース店の中には、チャイルドシートやベビーカーがパーツ欠損、欠品の状態でも販売しているところがある。なかでもリコール品は、メーカーが不具合を認め回収を行っているもの。チャイルドシートは安全装置であるため、死亡事故が起きてしまったら、リユース企業は販売責任を問われかねない。「今の時代、SNSでつぶやかれて拡散されてしまうと企業にとって致命傷になりかねない」とマストの上楽宗之社長は危惧する。

総合リユース店にとって、ベビー用品の売場構成比は3~5%に過ぎない。そのため、ベビーの専任担当者はおらず、兼任かパートさんが見ている程度。ただ、こうした商品を求めるファミリー層は総合リユース店のターゲット顧客。買取れる窓口を広くする上で取りこぼしたくない商材だ。また、物価が上昇するなかで割安なリユース品は売れ行きがいいと話す。そのため、危険な状態での販売が続いている。

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第602号(2025/02/25発行)18面

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