古着回収BOX63ヶ国9500ヶ所 ― I:Collect クリストフ ヴァン ハーンMD

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古着回収BOX63ヶ国9500ヶ所 ― I:Collect クリストフ ヴァン ハーンMD

2016年04月11日

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世界最大級の繊維リサイクルグループSOEXグループの一員で、使用済みの衣類や靴の回収システムを提供するアイコレクト(以下、アイコ:本社はスイス)。同社は日本での事業拡大にむけて日本法人スタッフを増やしている。彼らとコミュニケーションをとるために来日したクリストフMDに、世界での展開と日本での進捗を詳しく聞いた。

I:COLLECT,クリストフ・ヴァン・ハーンMDI:COLLECT クリストフ ヴァン ハーンMD

H&MやPUMAと提携し推進、日本では2年で1万戸設置する

――アイコはH&MやPUMAなどと提携し、衣類の回収BOXを設置しているが、何ヵ国にどのくらいBOXを設置しているのか。

63ヵ国、9500ヵ所に回収BOXを置いている。

――なぜそんなに広まったのか。

小売店にとってBOXを置くことで店のロイヤリティーが高まるからだ。着なくなった衣類を持ち込むと、その店でつかえる割引券をお客は手に入れることができる。持ってきてくれるお客は上位顧客が多く、そのブランドを支援する意味もあるようだ。来店頻度も高まるし、環境にもいい。

メーカーや小売店、百貨店、ファッションストア等

メーカーや小売店、百貨店、ファッションストア等に回収 BOXを設置している

――2014年2月に、アイコの日本法人を立ち上げた。進捗はどうか。

日本の回収BOXの設置数は2100ヵ所で、イタリアの1700ヵ所を抜いてもっとも多い。さらにこれから2〜3年で1万個を目指したい

欧米も、中国・韓国もアイコ参入前にすでに「回収BOX」そのものが普及している。アイコとしては、環境意識が高くBOX設置余地の高い日本に可能性を感じている。

50〜70%が古着として輸出できる

――世界全体の回収量は。

年間2万トンで、もっとも回収量が多い国はドイツ。日本も量が多くて質がいい。

――集めたものはその後どうするのか。

まだ着ることができるものは仕分けをして様々な国に輸出する。集めたものの内50〜70%が古着として再流通している。

着られないものは、リサイクルされ車の反毛材などに生まれ変わる。ジッパーやボタンなども遠心分離機で分別してリサイクルしている。

H&Mとの取り組みでは、デニムをもう一度紡ぎなおしてリサイクルデニムを作り直すこともしている。アイコには「クローズドループ」という標語がある。集めたものを外国に売るだけでなく、ずっと循環させていく。ネバーエンディングリサイクルを行う。そのうちのひとつの策が、古着を生地にかえして新しい洋服にするという生地の再生だ。

――集めたものの仕分けはどこでどのように行っているのか。

ドイツやインド、ロス、ドバイに仕分け工場がある。コンピュータ管理で効率化をしており、管制塔がコントロールして、集めたものをベルトコンベアで各セクションに自動的に仕分けて届ける。

ただし、仕分けは人の手でしかできない。アイコには10〜15年の経験を積んだスタッフが1000人(グループ全体では2300人)おり、彼らが300〜400のカテゴリに細かく仕分けている。

i:collect,図

会社概要
社名:I:Collect GmbH
設立:2008年11月
従業員数:SOEXグループ全体で約2,300名
本部所在地:An der Strusbek 19 : 22926 Ahrensburg : Germany
※日本法人はアイコジャパン(岩手県盛岡市)

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389号(2016/4/10発行) 7面

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