来年1月にはカンボジア2店舗目を ― Kurokawa(キングファミリー) 黒川芳秋社長

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「インタビュー」

来年1月にはカンボジア2店舗目を ― Kurokawa(キングファミリー) 黒川芳秋社長

2017年01月05日

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年間100万トンの廃棄衣料
買取の狙いはココ

今年2月カンボジア・プノンペンに進出した、古着店「キングファミリー」を運営するクロカワ(兵庫県高砂市)。直営・FC加盟店含め店舗数は、現在全国約100店舗にのぼる。カンボジアの小売店舗「コギファクトリー」の進捗状況や、国内の古着マーケットについて詳しく聞いた。

Kurokawa(キングファミリー) 黒川芳秋社長Kurokawa(キングファミリー) 黒川芳秋社長

――カンボジア出店から、しばらくたちますが進捗具合はいかがですか?

今年の2月にカンボジアのプノンペンに店をオープンしました。売上も採算ベースに乗り、順調に進んでいます。商材は2ヵ月に1度のペースで、日本で買い取った古着を40フィートのコンテナ1〜2本をおくっています。

――改めてなぜカンボジアに出店したんでしょう?

当社の販路は2〜3割が国内、7割がマレーシアや韓国メインの輸出で賄っています。主に海外では卸だったのですが、それでは向こうの情勢など外的要素に影響されて、自分たちで売り上げをコントロールしづらい。海外でも卸だけでなく自社でマネジメントできる力をつけたいと、店を持つことにしたんです。

海外出店するなら、まず東南アジアという思いはあったのですが、カンボジアを選んだ理由は、外資規制が低く独立資本で現地法人を設立することが可能だったからです。

――具体的にどんなお店なんですか?

ブルーワーカーのファミリー層をターゲットにしています。大体カンボジアの平均月収は1万〜2万円です。単価は200円ほどで、現地の新品と同じくらいの価格です。現地のニーズを調査し、オープン時より約100円下げました。

カンボジアでは新品と言っても状態が悪く、一度洗濯すると色落ちしたり、よれよれになるものも多い。何度着ても丈夫な古着の方が信頼できると選ばれているように思います。

――カンボジアを始め東南アジアに、続々と御社以外にも日本企業が進出しています

我々が店を構えるプノンペンだけでも、20〜30の日本のリサイクルショップがあります。しかし総合形態が多く、洋服に特化しているリサイクルショップは、うちとドンドンダウンオンウェンズデイさんくらいですね。その点で住み分けできていると思います。

――カンボジア店の課題はありますか?

スタッフの質を上げることです。現在20代を中心に、10名ほどを雇用しています。日本でいう『ふつうの店』に、早く追いつくよう教育をしています。

例えば掃除ひとつでも、カンボジアは掃除をするという文化が日本に比べ薄いんです。毎日店内の掃除をすることを、逐一指導しています。その他にも、挨拶やホウレンソウ、仕事の優先順位のつけ方など手取り足取り指導しています。

現場には、現地語のクメール語、英語、日本語を使えるスタッフがおり、伝言ゲームのように伝え合っています。

会社概要
社 名 株式会社Kurokawa
所在地 兵庫県高砂市米田町米田1097
法人設立 平成12年10月18日
資本金 7,500万円
従業員数 169名(平成28年5月現在)
FC加盟店 キングファミリー77店舗、ちゃくちゃくちゃく
直営店 キングファミリー6店舗、ちゃくちゃくちゃく9店舗(平成28年5月現在)

社長プロフィール
昭和48年7月21日生まれ。高校卒業後はアメリカ留学を思い立ち、アメリカにて学生生活を過ごす。
大学卒業後は家業である62年続く衣類のリユースとリサイクルを行う株式会社Kurokawaを引き継ぎ、代表取締役に就任。現在ではフランチャイズにより全国へ衣類のリユース店舗展開を行いながら、集めた衣類を国内販売すると共に東南アジアへ輸出事業などを行っている。
資源の有効活用を通して循環型社会の構築を目指して事業を展開中。
最近感銘を受けた本は、『ビジョナリーであるということ』。

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406号(2016/12/25発行)7面

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