Labit、本専用のフリマアプリ「ブクマ!」

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「TREND INTERVIEW」

Labit、本専用のフリマアプリ「ブクマ!」

2017年04月24日

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家庭で眠る20億冊を流通させる

フリマアプリと言えばメルカリがトップをひた走るが、これから注目されるのがジャンル特化型のフリマアプリ。Labit(東京都渋谷区)が運営する「ブクマ!」もその内のひとつだ。本に特化しており、スマホでISBNコードを読み取るだけで簡単に出品できる。現在週間2万冊が出品されている。縮小する本の市場にあって、ブクマ!成長を確信する鶴田浩之社長の考えを聞いた。

Labit 鶴田浩之社長Labit 鶴田浩之社長

――ブクマ!をつくった経緯を教えてください。

メルカリで不要なものを100回くらい売ったりしていたんですが、試しにバーコードで読みとるだけで本を出品できるようにすればどうだろうと思いつきました。読書アプリなどバーコード管理ができるものがありますが、そこからインスピレーションを得たんです。その後論理付けを行っていきました。本の市場は斜陽産業と言われているけど、過去10〜12年間で販売された冊数は70億冊くらいあるそう。ブックオフには年間1億冊持ち込まれるらしいので、その他で売られたものや捨てられたものを考えても、まだ10〜20億冊が家庭で眠っていることになるでしょう。出品が簡単になれば、これらを流通させることができるようになると考えたんです。

――本の市場は縮小していますが、どう見ていますか。

10年間は大丈夫だと見ています。このまま5%ずつ市場が縮小していったとしても市場規模は1兆円を切るくらい。仮に市場が半分になっても損益分岐点を越えられると試算しています。とはいえ、短期的に走り抜けるつもりではありますが。

10億円単位でマーケティング

――夏頃から、TVCMも始めるそうですね。

アプリの成功のポイントは、マーケティングコストをいかにかけることができるかにかかっています。そうでないとマスに届かない。資本力のある会社か、スタートアップでも、10億円単位の費用をかけられるようでないとうまくいかない。また、当社のようにジャンル特化型のフリマアプリであれば、その投資に見合う市場かどうかというのもポイントだと考えています。もちろん、プロダクトの改善も行っていきます。

――どのような改善を。

例えば、ユーザーの1回の閲覧が1分だとして、その間に欲しい商品をいかに見つけられるようにするか。機械学習の技術を用いて、過去の閲覧履歴をもとにユーザーにマッチする商品を上位表示させるとか。ただそれだけだとつまらないので、セレンディピティ(偶然の出会い)も両立できるような仕様にします。C2Cだけど、ECと近いユーザー体験ができるようにしていきます。

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<社長プロフィール>
1991年長崎県生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒。10代前半からWebサービス開発・ブログ執筆などを開始、16歳のときに一度目の起業、2011年(20歳)4月にLabitを創業。同年4月25日『PRAY FOR JAPAN ― 3.11 世界中が祈りはじめた日』(講談社)監修、約9万部の印税全額を被災地に寄付。2014年6月、Labitの事業子会社「株式会社ゲームエイト」を設立し、取締役就任。2016年6月、渋谷・道玄坂にコーヒースタンド併設の新刊書店「BOOK LAB TOKYO」をオープン。2016年8月、本特化フリマアプリ「ブクマ!」をリリース。起業家のほか、個人投資家、ブロガーとして執筆活動中。学校講演実績、社会人を対象としたプログラミング講座の講師経験多数。

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413号(2017/04/10発行)26面

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