事件簿、鉄道グッズのニセモノに注意
2017年05月16日
鉄道グッズのレプリカが出回っている。リユース業者Aは気づかず買い取って販売してしまい、ユーザーから指摘されて気づいた。
愛好家の多い鉄道関連品(写真はイメージ)
青森県警から問合わせがあり、Aは捜査協力も行った。個人からの買い取りだったが、聞くとそのレプリカ犯は以前鉄道会社に忍び込んで逮捕されたことのある人物だった。Aは当然、レプリカ犯からの買い取りをやめたが、ネット上でいくつかの店をのぞいてみると、同じものが販売されたままでいるようだ。
鉄道関連商品は、偽物を見抜くのが難しい世界。例えばただの扇風機に「国分寺駅」と書いたガムテープを貼ってあるだけで価値が出る。愛好家は国分寺駅で使われていたというストーリーに価値を見いだしているのだ。しかし、このガムテープをはがしてしまえばただの扇風機。逆に言うと、国分寺駅と書いたガムテープを貼れば、その使用履歴が本当なのか見抜くことも難しくなる。実際、国鉄時代は解体現場に行くといろんなものがもらえたというから、事実を見抜くのは困難を極める。リユース業者の嗅覚が問われる。
415号(2017/05/10発行)5面