傘ガール!女子中学生が傘シェア活動
2017年10月23日
「シナカサ」で忘れ物有効活用
女子中学生が忘れられた傘を再利用しようと、傘シェアの活動「シナカサ」を行なっている。活動しているのは、品川女子学院の1年C組の生徒たちだ。文化祭のテーマとして傘を取り上げ、その活動の一環として傘シェアに取り組んだ。
文化祭での展示の様子。傘忘れをしないように呼びかけるPR動画を作成。京急電鉄の協力により、京急電車内での撮影を行なった
「シナカサ」とは、京浜急行・北品川駅と北品川商店街の協力店舗(全13ヵ所)に置き傘を置いてもらい、急な雨で傘を持っていない時などに無料で使うことができ、設置場所のどこにでも返却できるシステム。活動期間は9〜10月の2ヵ月間。傘は校内で忘れられていたものを再利用し、通し番号やリボンをつけ、シナカサのものだとわかるようにした。しかし、返却されるのは10本に1本ほどで、「シナカサ」システムのメンバーの一人、松原羽奏(わかな)さんは「傘が戻ってこないのは残念ですが、使ってもらえるのは嬉しい。これからどうやったら返却してもらえるか、工夫したい」と話している。
北品川駅に置かれたシナカサ。駅には5本。他の店舗には1〜2本置いた
返却率を上げるため、シナカサの傘であることがわかるよう、新たにシールを貼ってアピールした
「シナカサ」システムのメンバー。右から宮下遥さん、松原羽奏(わかな)さん、石田彩奈さん
協力店の1つ、books&coffee KAIDOの佐藤亮太さん(左)。「以前はうちでも傘を貸していましたが、戻ってきませんでした。この取り組みは色々な店舗で行っているので、返却率も上がり、商店街の活性化にもつながると思います」と話す
「傘をテーマにしたことで、文化祭の展示だけで終わることなく、様々な活動につなげられたことが良かったです」
品川女子学院1年C組担任の鈴木仁先生
425号(2017/10/10発行)9面