富士通が【服のシェアアプリ】に着手し、データ活用で小売店支援
2018年07月12日
・富士通が服のシェアアプリをリリースする
・アプリを利用し、実店舗は簡単に服のシェアに参入可能
・利用者は実店舗で商品を確認しアプリで決済する
▲サービスのイメージ
富士通(東京都港区)が洋服のシェアサービスを実装したスマホアプリの提供に向けて乗り出した。
アプリを導入することで、百貨店などの実店舗を持つ小売企業が手軽に服のレンタルを開始できるようになる。
富士通はアプリ提供を通じ、レベニューシェア(事業収益の分配)による、新しいビジネスモデルの構築を目指す。
同社は6月より三越伊勢丹と組みシェアリングアプリの実証実験を開始しており、運用や事業性の検証後、12月頃に提供開始を予定している。
▲共創イノベーション事業部の山田修平氏(右)と松苗隼平氏
利用者は店頭でレンタルする服の実物を確認し、気に入った商品に付属しているQRコードを読み込む。
それを店員に提示すると、あらかじめ登録するクレジットカードで決済が完了しレンタルを行うことができるという仕組み。
近年注目を浴びるシェア・レンタルサービスを小売店が導入することで、新規顧客の獲得を狙える。
また、リアル店での購買行動のデータ取得が期待される。
QRコード決済の他、気になる服やコーディネートを保存しておく機能を設け、顧客の好みや指向をデータ化する。
また、チャットで店員にスタイリングを相談できる機能も設けて潜在顧客との接点構築や既存顧客へのフォローアップをデジタル上でも行えるようにする。
同社の顧客である百貨店やアパレル企業がECサイトの台頭により伸び悩んでいるという話を受け、今回の構想に至ったという。
第443号(2018/07/10発行)3面