【中古スマホ】公取委、流通制限に是正指針

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【中古スマホ】公取委、流通制限に是正指針

2016年08月10日

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中古業者に追い風か

公正取引委員会が8月2日、一部メーカーのキャリア(通信会社)に対する中古スマホ国内流通制限に関し、独占禁止法違反の恐れがあるとして是正を進める考えを示した。

現状では指針の発表に留まり、「直ちに違法と断定できない」(山田昭典経済取引局長)とするが、是正が進めば中古端末の国内流通が増え、中古事業者にとって追い風となる可能性がある。

一部の端末メーカーはキャリアに対し下取端末の国内流通を禁じており、多くが海外に流出している。国内のタマ数不足が、安価な中古スマホ普及の阻害となっている。公取委は独禁法上問題となる「拘束条件付取引(相手方の事業活動を不当に制限する取引)」や、「取引妨害」に該当する可能性があると見解を示した。公取委は今後、関係者間で密接に情報収集を行い「独禁法違反の事実を断定できれば厳正に対処する」(山田経済取引局長)と話した。

公取委の是正で中古スマホの国内流通が増える可能性がある

これまでキャリアの下取端末が輸出で海外に流れたことで、国内では中古事業者間で少数のスマホの取り合いが発生。買取価格競争が進行した。是正により国内のタマ数が増えれば、買取価格競争も抑えられ中古販売で利益が出やすくなる可能性が高い。そのため中古携帯業者らの期待も高まっているようだ。

397号(2016/08/10発行)2面

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