NSトレーディング、中東向け中古ブランドECサイトで日本セラーの取込みを強化
2019年05月17日
企業の中東進出を支援するNSトレーディング(東京都台東区)が、中東の中古ブランド品ECサイト「THE LUXURY CLOSET(以下、TLC)」で日本セラーの取込みを強化中だ。現地調査や実店舗での販売代行を手がけてきた同社が、現地EC市場での日系企業斡旋に力を入れていく。
▲中東で展開される中古ブランド品EC「THE LUXURY CLOSET」
TLCは中古ブランド品専門の委託販売ECサイトで、TRADELUX GENERAL TRADING LLCというドバイの企業が運営。主にUAEやイギリスの企業が出品し、UAEや欧米の個人に販売している。バッグ、シューズ、ジュエリーなどを扱い、平均単価は8万円程。
「年間の取引高は15億円程と推測します」(NSトレーディング海外事業部 飛鳥さくら部長)
2017年には、米アマゾンが中東のECサイト「Souq.com」を買収した。「世界が中東でのEC領域に高いポテンシャルがあると見て、注目し始めている」(飛鳥氏)と考察する。また、「日本の中古ブランド品は真贋と保存状態と価格の面で中東での評価は高い」(同氏)という。
日本では今後、消費税増税や人口減少の影響で内需縮小と考えられる一方、貿易のハブも担うドバイの周辺では、中東・北米・南アジアなどが人口成長を見せている。TLCを通し、それらの地域への販売の波及も見込める。
NSトレーディングはTLCの日本セラーに、契約締結や出店開始後の出品商品情報の翻訳支援を行う。費用は月額9万円程度。商品の輸送費はTLCが負担。
第463号(2019/05/10発行)4面