「古本市場」の屋号で約100店を展開する中古メディアの有力企業、テイツー(岡山県岡山市)。新品市場が縮小していく中、どのような戦略を描いているか紹介する。
テイツーの主な業績指標
CD、DVDの下落をトレカが補う
6期連続の減収に下げ止まり感
テイツーは、本やゲーム、トレカ、CD、DVD等の新品・中古品などの販売を「古本市場」の屋号で98店(うちFC5店)展開。その他にTSUTAYAやファミリーマートを数店運営している。
平成28年2月期の売上高は、前期比0.6%減の292.4億円。新品メディア市場の縮小を受け6期連続の減収となったが、下げ止まり感が出てきている。その要因は売上高の約4割を占める中古品の売上高が増加に転じたためだ。
中古品の売上高を商材別に見るとCD、DVDは減収傾向が続いているが、主力の本とゲームは横ばいに踏み止まっている。近年注力しているトレカの売上が増加したため、中古品の売上高は前期比3.4%増となった。
コスト5億円削減営業赤字を脱出
前々期は営業赤字に陥ったため、前期はコスト削減により利益を確保することを課題として掲げていた。賃料や外部委託費、システム関連費用など店舗の運営や固定費を低減。その結果、売上原価で2億円、販管費で3億円の合計5億円を削減し、営業黒字に転換。収益面が改善し、営業キャッシュフローもプラスに転じた。
会社沿革
平成2年に古本、テレビゲームソフト(中古) 売買の目的にテイツーを設立。平成10年からビデオレンタルの取扱いを開始。平成16年にジャスダックに上場した。
394号(2016/06/25発行)13面