イデア、廃材アートの展示会
2015年03月28日
クリエイティブリユースという発想
捨てられようとしていたモノを創造力と想像力で甦らせる。そんな活動を「クリエイティブリユース」と呼んで推進しているのがイデア(東京都世田谷区)の代表でミュージアムエデュケーションを手掛ける大月ヒロ子さん。1月31日~3月22日にかけて東京・調布市で開催したアート展示は、地域住民を中心に人気を集めた。
デオテープに電球。バイオリンの絃、自転車のタイヤチューブにパーマ用器具、光ファイバーのケーブルに畳べり――。
「クリエイティブリユースでアート!」の展覧会に入ると、カラフルで多種多様な廃材が出迎えてくれる。
これらは、調布市のお店や事業所で要らなくなったものたちだ。
来場者は、廃材のフィルムケースにこれらの素材を配置して、アート作品づくりを体験できる。会場の壁面には、作品の写真が貼りつけられており目に楽しい。
「限られたスペースの中にどう組み合わせるかで個性が出る。廃材は、敷居の低さがいいところ。アートの入り口になります」(大月さん)
会場を奥に進むと、一般公募したアート作品と、プロのアーティストの作品が展示されている。パソコンのキーボードをつかったツリーのオブジェなど、廃材が独創的に生まれ変わった姿を目にすることができる空間だ。
「アーティストやクリエイターは、購入素材はない表情、自分の世界では出会えなかった素材との出会いに刺激を受けるようです」(大月さん)
来場者も「コレは何からつくられているの?」「ゴミがこんなふうに生まれ変わるなんて」などと驚きの声を上げていた。
364号(2015/03/25発行)16面