グローバルスタイリング(東京都渋谷区)が展開するブランド古着「リンカン」の成長が止まらない。増収増益を続け、2015年3月期売上高は前期から30%以上増やし23億円に伸ばした。齋藤社長は「成長し続けられるビジョンがある」と話す。
「自分を脅かしてくれる部下がいる」
リンカンは、古着店が宿命的に持っている「弱み」をクリアしている。一般的な買取りで出てきづらいジバンシィやトム・ブラウンなどインポートブランドの『今期もの』を販売しているのだ。もちろんこれは古着ではなく新品の新作。同社は商品構成で他の古着店に差をつけるため、粗利のとれる古着にこうした商品をミックスした。
「え!ここ古着屋だったんですか?」お客からはこんな声が聞こえる。新作の力で売り場全体のイメージを引き上げているのだ。
齋藤社長は大学卒業後に起業してすぐヨーロッパに飛び、その後5年で60回往復し日本人好みの商品をピックアップするための先見性を養った。ディスプレイのセンスも学び、セレクトショップ風の店づくりにも成功している。感度の高い商品構成はファッションマニアの間で「あの店はやばい」と噂を呼び、リンカンの今をつくる基盤となった。
366号(2015/04/25発行)5面