6月2日より4日まで、城南質屋協同組合(東京都大田区)による『シッチーのチャリティフェア』 が大田区産業プラザPIOにて開催された。海外からの渡航が解禁され、円安もあって外国人、中でも台湾からのバイヤーや買い物客が殺到。3日間の来場者は5576人、売上合計は約5億4000万円となった。その熱気はバブル期に海外旅行でブランドバッグを買い求めた日本人の姿と重なるものがある。
ユーチューバーの実況中継が火付け役に
会場前には長蛇の列
お客はヴィトン爆買い
台湾人ユーチューバーのKart氏が昨年11月に中継したチャリティの画像
梅雨前線と台風の影響で朝から大雨となった6月2日午前9時、『シッチーのチャリティフェア(以降チャリティ)』が開催された大田区産業プラザPIOの周囲には長蛇の列が出来ていた。開場は10時だが6時から並んでいる人もいた。その9割は訪日台湾人か在日中国人だ。
午前10時、入り口の扉が開くと、お客は一斉にバッグ売り場の中央にある2つのルイ・ヴィトンの棚、通称「ヴィトンの山」に向かって走り出した。人数制限を設けているので、最初に入れたのは数十名。彼らは次々とバッグを手に取り、購入する商品を決めていく。一人平均5〜6個、カップルで10個くらいのバッグを手にしている。台湾から来たバイヤーもいて、予算を聞いたところ4000万円だという。
売り場では何人もの女性から一緒に写真を撮ってとリクエストされていた
チャリティは初めてというシンガポールから来日した夫婦は、当初は新宿のホテルに宿泊していたが、前日に蒲田のホテルに移動し、6時半から列に並んだ。
第562号(2023/06/25発行)13面