法人向けに中古IT機器の買取販売を行い、25億7400万円を売り上げているのが日本システムケア(東京都品川区)だ。中古パソコンの需要は、テレワークが普及したコロナ禍に急伸したものの、現在は落ち着きが見られる。だが同社は3年連続増収と成長を維持。その背景には、調達の7割を占めるエンドユーザー企業からの独自ルートがあるという。家近茂会長に聞いた。
中古IT機器で売上25億円、独自調達網で成長
調達7割がエンド企業から
年間600社のLCMサービスも
日本システムケア
家近 茂会長
年間2000社の回収
全国 14ヵ所に拠点
──御社は中古IT機器を国内の法人向けに売買しています。まずは売上げにおける商材構成比を教えてください。
家近 ノートパソコンとデスクトップ、サーバー機器とモニター、一体型のパソコンが全体の71.2%を占めます。全体では、ノートパソコンが41%と最も多い。今後もこの主要5品目が中心になりますが、ほかに主要品目を追加できないか検討しています。特にスマホには注目していますね。
──中古パソコンはコロナ禍でテレワークが普及した際に需要が高まり、売上が急伸したリユース企業も相次ぎました。ですがここ数年はコロナ特需が落ち着き、マーケットで売買の動きが鈍くなりつつあります。ただ御社は、売上げを落としていないそうですね。
家近 微増ではありますが、成長を持続しています。売上は直近3年が前年比増を継続し、2024年8月期は日本システムケア単体で25億7400万円となりました。当社は伝統的に、リース会社だけではなく、民間企業や官公庁からの調達に非常に力を入れています。全体の7割が情報機器を使っているエンドユーザー企業からの調達で安定していることが、成長を支えています。
第605号(2025/04/10発行)11面