近年の東南アジアの経済的成長には目を見張るばかりです。フィリピンも決して例外ではなく、2012年以降の経済成長率は毎年一部例外を除いて5%超え。2020年こそ新型コロナによって大打撃を受け落ち込みましたが、2021年以降は再び盛り返しています。国民もみんな若く、平均年齢は25.7歳。将来的なイノベーションを巻き起こしてくれるであろう人材の登場にも十分期待できます。
日本のリユース企業参入が一筋縄ではいかない理由
それならば、日本人がリユースビジネスで利益を得やすい国かというと、そうとも言いづらいのが難しいところです。フィリピンでもリユースは盛り上がっており、たくさんのマーケットがあります。リユース品に対する偏見を持っている人々もあまりいないようで、高級品に対する需要の高さも実感できます。
しかし、他の国でも言えることですが、フィリピンに海外資本の企業が進出する場合、資本比率の6割以上を現地法人が保有していなければなりません。それに加え、現地従業員を15人以上雇用しなければ、最低払込資本が倍以上増額されるという決まりもあります。厳しいように思えますが、少し前までは50人雇わなければならなかったので、これでも実は緩和されているんです。
第569号(2023/10/10発行)14面