財布市場に変化が起きている。かつて王道とされていた長財布と異なる、2つ折りや3つ折りの新作が増え始めた。中古も「ミニサイズ」が主流になりつつあるという。背景には、キャッシュレス決済の普及や小型バッグの流行がある。
キャッシュレス決済、小型バッグが影響
男女共に小型財布を支持
「エブリデイゴールドラッシュ北本店」の、財布の売り場。(上・下)長財布を奥に、ミニ財布やコインケースを前に置く。財布購入者の4割は男性で、男女ともにバレンシアガが人気だという
中古ブランド品やコスメのセレクトショップ「and COTY」(運営:リパル、神奈川県平塚市)では、2020年頃から2つ折りや3つ折りの財布の人気が出始めた。客層は10代から50代まで幅広く、女性がほとんどだ。だが財布を買うのは、40~50代が多い。 背景を川口貴文社長はこう分析する。
「キャッシュレス決済が進み、若年層はお財布を持たなくなった印象です。ですが40~50代は昔現金を使用していた世代で、今でもポイントカードなどを持ち歩きたいのでは。長財布同様12枚ほど入る、小さいながらもカード収納力がある財布が求められています」
ミニ財布の購入者は、リユース店により異なるようだ。中古ジュエリーを主力とする「エブリデイゴールドラッシュ」(運営:東洋、埼玉県北本市)は、北本店でブランド品も扱う。ブランド品売上の25~30%が、財布によるもの。ミニサイズの売れ行きが良いのは同様だが、30~40代の購入事例が目立つ。
第573号(2023/12/10発行)11面