関西学院大学 商学部、川端 基夫教授インタビュー

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関西学院大学 商学部、川端 基夫教授インタビュー

2024年04月08日

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トップランナーインタビュー

多くの本紙読者が生業とするビジネスモデルである「リユース」。日本国内のアカデミアによる研究や論文は実は多くない。アカデミアの視点ではリユース市場はどのように映っているのだろうか、国内で最初とも言えるリユース業のビジネスモデル特性について研究した論文「店舗型リユース業のビジネスモデル特性」を昨年10月に、また今年3月には、「日系リユース業による海外進出の拡大とその競争優位性」を発表した関西学院大学商学部の川端基夫教授に話しを聞いた。

リユース企業の論文を発表

使用価値ベースの衝撃ビジネスモデル
社会的意義の付加に物足りなさを指摘

関西学院大学 商学部 川端 基夫教授関西学院大学 商学部
川端 基夫教授

川端基夫(かわばたもとお)1956年生まれ、関西学院大学商学部教授、博士(経済学)。大阪市立大学大学院修了。専門は流通業の国際化研究。近年はリユース業の海外進出にも関心を寄せる。著書に『日本企業の国際フランチャイジング』、『日本の法人フランチャイジー』、『消費大陸アジア』など。第24回アジア太平洋賞、日本商業学会賞、中小企業研究奨励賞などを受賞。

販売決定権を
小売り側が持つ驚き

──リユース市場や企業に興味を持ったきっかけは何だったのでしょう。

川端 もともと「法人フランチャイジー」について研究を進めており、そのヒアリング先の企業としてハードオフコーポレーションとご縁ができたことがきっかけでした。法人フランチャイジーに関する取材をする中で、ハードオフ自体が手掛けているリユースビジネスの仕組みについても詳しく聞き、一般小売業とあまりにもビジネスモデルが違うことに衝撃を受け、興味を持ちました。

──具体的にはどんな点に興味を惹かれたのでしょう。

川端 まずは価格決定権を小売側が持てる、というのは小売業の研究者として大きな衝撃でした。売価や仕入れ値をリユース業者側が決められますので、当然粗利率も高く設定できます。中には粗利率が7割近いという総合リユース業者の話もお聞きして、その利益率の高さにも驚きました。

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第581号(2024/04/10発行)11面

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