欧州最大のデザインイベント「メゾン・エ・オブジェ」をレポート。
世界中からデザイナーや企業が集うこの超大規模な見本市は、世界中のありとあらゆる問題に対し、解決案的なデザインを提示しています。
メゾン・エ・オブジェにみる
ローカライズの課題
ブースごとの個性が光る展示
「西洋と東洋の融和」、「『身体』と『環境』のウェルネスの両立」や「『消費者』と『生産者』のつながり」等、SDGsの理念やリユースの意義にも共通するテーマの作品も多数展示されていました。
日本企業の課題は
文化理解の深度
深く考えさせられたのが「ローカライズ(現地の事情に合わせて製品をカスタマイズすること)」についてです。欧州の企業が版権だけを買い取って製造した日本のキャラクターグッズや和風雑貨を見かけましたが、その背景には、「西洋で売るならヨーロッパの人間に任せた方が信頼される」といった発想もうかがえます。他方では、ローカライズに関して日本人のノウハウが乏しい事も理由のようです。
第593号(2024/10/10発行)19面