主婦はメルカリで中古を売る
2016年07月27日
日米4000万DL突破のフリマアプリ
個人が不要品をネットで簡単に売ろうとして、まず思い起こされるサービスはヤフオク!しかなかった。「メルカリ」が登場するまでは。フリマアプリのメルカリが公開されたのは2013年7月。今年6月には日本とアメリカ合計で4000万DLを突破した。なぜ、メルカリはこんなにも受けているのだろう。既存の個人間売買やリサイクルショップとは何が違うのか。取締役の小泉文明氏に聞いてみた。
メルカリ取締役 小泉 文明氏
スマホで3分で出品、24時間以内に売れる
メルカリは20〜30代の主婦やOLを中心に利用者を増やし、月間流通額は100億円を超えた。オールジャンルを扱っているが、特に強いのがレディース(26%)やエンタメ・ホビー(22%)。
「PC時代にネットで不要品販売をアクティブにしていたのは、ビジネスマンなどリテラシーの高い層と、事業者。一方、メルカリは誰でも3分あれば出品できるのが特長です」
小泉氏は、スマホの登場で「大衆がアクティブにネットを使い始めた」と話す。メルカリは、ネット売買を経験したことの無いユーザーが簡単に使えるよう「スマホファースト」でプロダクトをつくった。例えば出品ボタンを押すと、立ち上がるのは「カメラ」。PCなら長々とテキストを入力できるが、スマホなら写真をサクッと撮影して簡単なコメントを添えて出品する方がフィットする。質問があればチャット機能で後からやりとりすればいい。
都内30代主婦、「すっかりはまった」
都内在住の30代の主婦は、はじめてメルカリをつかって「すっかりはまった」と打ち明ける。試しにミュウミュウのサングラスを1万円で出品してみたところ、15分後に売れてしまったからだ。楽しくなった彼女は、クローゼットを物色して他にも売れるものは無いか探してしまったと話す。
写真が目をひくメルカリの商品ページ
小泉氏は「商品(売れたもの)の半分以上は24時間以内に購入されている。ユーザーは、『売れないだろう』と思いながら出品して、『お!売れた』と驚くことが多いようです」と説明する。
また、「ユーザーにとって商品が売れることは、お金だけの問題じゃない。自分のセンスを他人が認めてくれたという喜びもある」。
女性たちは、売り買いしていること自体が楽しいのだ。
126億円調達しプロモーション
メルカリはローンチしてからまだ1年が経過していない2014年の5月、200万DLの時点でTVCMを放送しはじめた。
その後1ヵ月でDL数は150万増え、「ブームのきっかけになった」と言う。
スタートアップの企業らしく、同社は創業後すぐに資金調達を行い、利益以上の投資をどんどん行ってきた。その調達サイズは過去3年で126億円。一気に拡大すべく、「しっかりプロモーションを打った」
小泉 文明氏
早稲田大学商学部卒業後、大和証券SMBCにてミクシィやDeNAなどのネット企業のIPOを担当。2007年よりミクシィにジョインし、取締役執行役員CFOとしてコーポレート部門全体を統轄する。2012年に退任後はいくつかのスタートアップを支援し、2013年12月株式会社メルカリに参画。2014年3月取締役就任。
株式会社メルカリ
山田進太郎氏が立ち上げたフリマアプリの会社。同氏は楽天市場で「楽オク」の立ち上げを経験し、その後ウノウ設立。「映画生活」「フォト蔵」「まちつく!」などのネットサービスを立ち上げた人物。メルカリは2013年2月設立。資本金は125億5,020万円(資本準備金含む)
396号(2016/07/25発行)28面