中日オークション、中国客500人が参加する名古屋の骨董大会
2016年07月11日
愛知県名古屋市に中国人バイヤーを中心に約500名が参加する骨董オークションがある。骨董店である茶源(三重県四日市市) が主催する「中日オークション」がそれだ。出品数は約3000点に上り活況を呈している。
競り上りの価格は円と元でディスプレイに表示している
「チーシィワン(70万)、パーシィワン(80万)...シェイシェイ、ありがとう」中国語を中心に日本語を織り交ぜながらテンポよく競りが進行する。競りが白熱し、数百万円の落札値が付くと自然と拍手が沸き起こる。
中日オークションでは、壺や皿などの中国美術や掛け軸、茶器、象牙や珊瑚でできた工芸品などの小物品から大型の家具など約3000点が出品されている。開催は年4回。競りは3日間行われ、参加者は約500人にも上る。そのうち7〜8割は中国人バイヤーだ。豊富な出品量が魅力となっており、バスツアーなどで名古屋に訪れると言う。
日本国内で買取られた中国美術や骨董が約3000点出品されている
珊瑚の工芸品
3000点集める3つのポイント
「3000点が出品される骨董市は他にないのでは。量には自信があります」と西村謙太郎支配人は話す。自社の出品はわずかで、全国の骨董店約300社の会員が出品している。これだけの量が集まるのには、3つのポイントがある。
一つ目は、「出品から換金までの期間の短さ」だ。換金までにかかる期間は最短で2週間程度だ。
中国向けの骨董大会では、競り前に出品カタログを製作する市場が多い。また競り後支払までに1ヵ月以上かかることから現金化までに数ヵ月を要すことが珍しくない。
名称:中日オークション
会場:愛知県名古屋市瑞穂区二野町3番34号
開催月:3・6・9・12月(年4回)
歩銭:売り歩10%、買い歩15%(内税方式)
*指値は落札額20万円以上
395号(2016/07/10発行)20面