驚きの集客術!中古自販機の活躍で 土・日200人来客のリサ店に
2017年07月20日
神奈川県にある中古タイヤ市場相模原店。運営はラットサンライズ(神奈川県愛甲郡)。土日には200人ものお客が集まる、観光スポットなっている。お目当ては、同店に30台程並んだレトロ自動販売機。瓶のコーラや、うどん、そば、ハンバーガー、駄菓子...。今はすっかり見かけなくなった昭和の懐かしい佇まいと、味を求めて、全国各地からお客が押し寄せている。
レトロな自販機はデザインもステキだと人気
「もともとはお店のお客さんの待ち時間のために設置したのがきっかけなんです」(千葉祥樹本部長)。
同店では中古のタイヤやホイールを買取・販売する。作業内容によっては30分〜1時間の待ち時間を要することもある。そこで斉藤辰洋代表が個人的に集めていたレトロ自販機の「ラーメン」を設置したところ、好評だったと言う。「近くにコンビニもないので、すごく評判が良くて喜んでもらえたんです」。
4月末に自販機事業を本格的に開始し、約30台まで増やした。うどんやそば、カップめん、トースト、ハンバーガーなどあったかい食べ物だけでなく、駄菓子や瓶コーラなどラインナップも多様だ。
これらの自販機は総て中古品。30〜40年前に実際に使用されていたものだ。オークションなどでも集めたが、閉店した売店などから引き取った物も多い。そのままでは使えない機械がほとんどのため、オーバーホールして手作業で甦らせている。
「特にそば、うどん、ハンバーガー、トーストの自販機は神機(かみき)とマニアの間では呼ばれており、全国でも数台しかないんです。特に40代以上の方は、懐かしい味だと喜んでいらっしゃいます」
瓶ジュースの自販機は栓抜きも完備する
包装紙も当時をリバイバル
中身にもこだわりがある。例えばハンバーガーや、トーストの容器だ。
「ハンバーガーが入っている箱のデザインや、トーストを包んだアルミには印字を入れたり、すべて当時さながらに作りこんでいます」
湯河原でコンビニも運営する同社。うどんやハンバーガーなど加工が必要な物は、その部署で生産しているため味のレベルも高いと評判だ。
食品関係営業許可も取得し、自販機コーナーには手洗い場やゴミ箱、簡易的な飲食スペースも完備した。
SNSで拡散、海外客も
土日は、全国から200人近く集客するまでになった要因はSNSだったと言う。
419号(2017/07/10発行)13面