〈挑戦する質店〉玉家質店、質屋が本気でアニメ制作

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〈挑戦する質店〉玉家質店、質屋が本気でアニメ制作

2017年10月06日

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横浜に店舗を構える玉家質店(神奈川県横浜市)。既存のブランディングに囚われない、「アニメ制作」というジャンルで新たな客層をキャッチしようとしている。

前シリーズ好評を受け制作した「たまぽんず」前シリーズ好評を受け制作した「たまぽんず」。全6話にかわいらしい動物たちがお客として出演。
くすっと笑える、コミカルな内容になっている

20代〜30代主婦層に響く

−−サラサラのロングヘアがトレードマークの〝まや〟は、玉家質店の看板娘だ。掃除や査定、ブログ更新は彼女の仕事。持ち前の笑顔と明るさで、お客さんからの人気もピカイチだ。

これは玉家質店が制作し、HP上で公開しているアニメ「たましち!」のあらすじ。同店を舞台に、架空のスタッフまやと質店の裏側を明るいタッチで描く。

内装も忠実に描かれており、リアル感が演出されている

「質屋って何をしているんだろう、ってことを伝えたかったんです」とスタッフの松永有希也氏。「中高年の方は質屋さんは恥ずかしい、若い方は怖いなんていう先入観を抱きがち。実際当店でも初めてのお客様から、『こんなに入りやすいお店だったら、もっと早く勇気を出してくれば良かった』なんて声もいただけるんです」

同店はクラウドソーシングサービスでクリエイターを募集。約200万円を投資し、4分弱の「たましち!」を制作した。

アニメ版の玉家質店の外観実店舗の外観上がアニメ版の玉家質店の外観。下が実店舗

アニメ見た新規客開拓

特に意識したのは、20代〜30代の主婦層。「怖い、敷居が高い、古い、何をしているのか分からない、こういったイメージを崩す狙いでした」

そのため店の宣伝や現金のやり取りなど生々しさを極力抑え、ストーリー性を持たせるようにした。お客さんとの交流や、そこで生まれる喜びを描いた。

ネット上で公開して以来、新規客の開拓に効果があったと言う。「『アニメを見ました』と来店してくれる方が増えたように思います。当店は7〜8割が質預かり。すぐの集客に繋がらなくとも、お客さんが必要なときに思い出してくれる存在になりたいですね」

「たましち!」主人公のまやが玉家質店で働く様子「たましち!」主人公のまやが玉家質店で働く様子。内装も忠実に描かれており、リアル感が演出されている

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424号(2017/09/25発行)15面

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