展示の力で売上アップ 「家具・家電」チェーンで2ヵ月1位
2018年03月24日
ゼロエミッション
ハードオフのフランチャイジーのゼロエミッション(東京都八王子市)が昨年12月、オフハウス八王子大和田店の家具・家 電売り場を150坪から300坪へ拡大した。リニューアルにより売れ行きは好調。全国のオフハウス直営店・FC店の中でも、昨年12月、今年1月と2ヵ月続けて、家具・家電売上1位を記録した。
リニューアルにより家具・家電売り場を300坪に倍増。売り場面積の8割を家具が占める。リニューアル前と比べて商品の絶対数を変えずに、全国のオフハウス直営店・FC店の中で2ヵ月間、家具・家電売上1位を記録した。12月の売上が 512万円で、1月が 431万円。1月は家具を1100点、家電を700点販売した。「以前はトップ10圏内 を推移していた。目標は月600万円。まだ 途上ですが、効果はしっかりと出ています」(取締役 本店営業部 部長 川田知作氏)。
▲取締役 川田 知作 氏
変えたのは商品の展示方法だ。家具本来のディスプレイをするようにした。「家具で言えば、これまでは商品の上に商品を積み重ねて配置するのが主流だった。それを平面に配置することで、お客様は生活空間をイメージしやすくなる。また高さや触り心地、座り心地も確認できる。これが家具本来 の置き方であり、新品 の家具店と同じなんで す。例え同じ状態の中古品を提供するにしても、綺麗なリユース店とそうでない店では、 単価も違ってきます。 当店はそこを、展示の力によって価値を付けて、単価も上げていき ます」(川田氏)。
▲生活空間をイメージできるようディスプレイ
同店の建物は中央に柱が集中する特徴的なつくり。家具・家電フ ロアには現在、その柱に掛け時計や額縁を約50点展示している。
▲フロアは売り場300坪とゆとりがある。柱には 掛時計や額縁を掛ける
「外からの入り口やエレベータ入り口からのメイン動線に柱が並んでいる。悪く言えば殺風景。これまで別フロアのインテリア雑貨コーナーで提供していたようなモノを家具売り場に少しずつ移設し、殺風景な空間も有効活用していく。今後さらに、展示の力が試されていくと思います」(川田氏)。
キャパ拡大で買取り増へ
売り場の拡大により、出張買取の受注増も見込む。同店では月に40~50件の出張買取件数があるが、現在は全盛期の月150件を目指して、地域のさらなる買取需要に応えていく。「当店が立地する八王子は村内ファニチャーアクセス、ニトリ、ルームズ大正堂があり家具の新品がよく売れている。つまり買い替える際の、買取りの要望も出やすいというこ と。今までは売り場のキャパシティが不足し、買取案件を十分に受け入れられなかった。今後は積極化していきます」(川田氏)。
【ハードオフ 】
「ハードオフ」「オフハウス」「モードオフ」「ガレージオフ」「ホビーオフ」などの店舗で総合リユース事業を展開する。直営297店舗・フランチャイズ590店舗の計887店舗を全国に展開する。2017年の売り上げは525億円超でチェーン中古売上ランキング(当社調べ)第3位だった。2020年度の1000店舗達成、2030年度に1500店舗達成を目指す。1972年にオーディオ・ビジュアルの小売業として株式会社サウンド北越として設立。1994年にフランチャイズ事業を開始した。2005年東証一部上場、翌年には日本環境経営大賞 環境プロジェクト賞を受賞。2009年に代表取締役会長兼社長の山本氏が日本リユース業協会初代会長に就任した。
第435号(2018/03/10発行)24面