リユース企業で働く「若手社員」は、日々どのようにステップアップしていったのか。未来のリユース業界を担う、新人社員のリアルな成長物語を紹介する。今回はパナショップ(愛知県春日井市)に勤める、丹羽えみりさんの物語をお届けする。
顧客とのつながり深めた店づくり
パナショップ
こぶつ屋小牧店 店長
丹羽えみりさん
26歳。大学卒業後、大手メーカーを経て2023年にパナショップへ入社。同年10月のこぶつ屋小牧店オープンに伴い店長に就任する。SNS発信が得意。
入社1年で店長に
売上げアップに焦り
入社2年目の丹羽えみりさんは、こぶつ屋(愛知県名古屋市)小牧店で店長を務めている。丹羽さんが接客の軸に置いているのは、「商品を通して日常が豊かになるかどうか」。「お客様の生活に合う商品を最優先に提案しています」と話す。
丹羽さんがそう考えるようになった背景には、入社1年目で経験した小牧店オープン時の経験がある。同店は電化製品の販売等を行うパナショップが運営を担い、こぶつ屋が各種研修や査定支援等を行うリユース家電店として、2023年にオープン。開店当初はエリアの認知度が低く、集客に苦戦した。丹羽さんは「今思えば、お客様とは一度きりの関係だというスタンスで接客していました。特に家電は買い替え頻度が少ないので、なるべく値段の高い商品を売らなければと思っていました」と当時を振り返る。その後も客足は一向に増えず、平日は来店0という日が続いた。
約60坪の店内に冷蔵庫や洗濯機などの中古家電が並ぶ
SNS発信で集客
接客意識に変化
そんな中、同店ではSNSを活用した情報発信に注力することに。丹羽さんは持ち前の知識を生かし、企画から撮影、編集を行い、インスタグラムのリール動画を作成した。自身が登場して目玉商品等を紹介する動画には注目が集まり、多いもので視聴回数が337万回を記録した。また、同アプリのアンケート機能等を使い、キャンペーングッズの案を募集。お客のアイデアを採用して防災グッズを配布した際には反響を呼んだ。
第603号(2025/03/10発行)17面