委託型リサイクルブテイックのメリットとココロを全国で11店舗運営する、イー・エフ・オー(東京都台東区)。同社が顧客向けに発送するDMはお客たちから【お手紙】と呼ばれ、愛されている。現在各店舗で1回約400通を発送し、そのうち45%が委託客として再来店している。
ミセス層にウケるのは『お手紙風』
「お手紙をありがとう」。イー・エフ・オーの運営する委託型リサイクルブティックのメリットとココロのお客は、こう口を揃える。
同社が顧客向けDMのデザインを刷新したのは2013年ごろ。テーマは【お手紙】だ。気になる中身は、『こんにちは』のあいさつから始まり、店長やスタッフの笑顔の写真をプリントしている。
刷新後のDMをいち早く取り入れたのが、札幌店。顧客向けに委託キャンペーンの告知を200通送ったところ、2週間の期間中に130人が来店。商品が集まりすぎ、「置くスペースがない!」という非常事態が発生する程だったと言う。「DMという手法は同じだが、伝え方でここまで違うのかと手ごたえを感じた」(江口社長)。
現在では各店舗1回約400通発送し、40~45%の来店がある。同店の客層は60~70代の女性たち。「まだまだ紙の需要はありますね」。
最低でも3ヵ月に1度、多い店舗では2ヵ月に1度の頻度で発送する。毎回バラエティーに富んでいると好評な内容は、各店舗の店長と、江口社長が意見を交わし合い作りこむ。
このDMの役割の一つが、「お店を思い出してもらうこと」だ。「リピーターにヒアリングしてみると、お店・店員が好きという意見と同じくらい、手紙(DM)が来るから思い出して、という人がいるんですよ」。親しみのある文面と、店長の顔写真で、店を訪れたときの記憶や感情を呼び起こす。そしてお客の足を、再び店に向かわせているのだ。
A 似たデザインで
「パッと見たときに、あのお店からだと分かるように、フォーマットの大きな変更はあえてしていません」。
386号(2016/02/25発行)13面