ブックオフコーポレーションとハードオフコーポレーション、どこに活路を見出すのか?
2018年06月13日
リアル店の路活は?
フリマアプリ等の市場環境の変化に押され、既存店売上が不振のブックオフコーポレーションとハードオフコーポレーション。リアル店の大手はどこに活路を見出すのか。
ブックオフ「本以外の商材拡充し売り場改革」
ハードオフ「ネット強化、アプリ本格始動」
「個店を磨く」
ブックオフコーポレー ション(神奈川県相模原市)の堀内康隆社長は、5月16日に行った決算説明会において「個店を磨く」を中期経営方針の1つとして挙げた。
リユース店舗事業における収益維持・向上を目指して、商材追加や売場変革を行っていく。
本・ソフト中心の業態「ブックオフ」に家電やホビー・トレカ等を導入し売上前年比110%以上の好事例の店舗のノウハウを他既存店に活かす。
前期の国内直営既存店売上は前年比96・5%。今期はこれを100・5%に。
現在1割程度に留まる本・ソフト以外の売上構成比を引き上げる。また、買取特化型店舗など「総合買取窓口」の拠点も拡充。年間5~10拠点増やしていく計画だ。
▲ブックオフ 堀内康隆社長
「ネット対応が遅れた」
一方、ハードオフコーポレーションの山本善政社長は、5月21日に開いた決算説明会において、「強みであるリアル店の買取・販売で苦戦した。ネットの対応が遅れたのが要因だろう」と反省する。
それを巻き返すべくネットを強化。8月には公式アプリを全国リリースする予定だ。
ここではネットで商品が買えるだけでなく、店舗のチェックインで貯まるクーポンや買取依頼ができる「オファー買取」の機能を設ける。売りたい商品を登録しておくと、ハードオフ店舗が査定額を提示する仕組みだ。
「来店や買取で貯まったポイントをリアル店で使えるようにしてお客を誘導する」(同氏)とネットとリアルの相乗効果を狙う。
ネットモールの売上は前年比38%増の10・9億円。これを50億円に引き上げたい考えだ。
▲ハードオフ 山本善政社長
第441号(2018/06/10発行)3面