急成長する米国中古ブランドEC「True Facet」に日本企業が続々と出品
2018年06月20日
米 TRUE FACET
国内リユース企業30社が出品する
時計・ジュエリー中古ECオンラインサイト
▲TRUE FACETのサイト
取扱高は前年比2.5 倍 信頼性支持を集める
TRUE FACETは、2014年にニューヨークでビジネスをスタート。
スターバックスのCEOハワード・シュルツが設立したベンチャーキャピタル会社Maveronからも同社は出資を受けている。
同社のリセールオンラインサイトには常時約6万点のブランド時計やジュエリーが掲載。
取り扱い高は前年比2・5倍と急速に拡大してきている。
同社が米国内の顧客から支持を集める要因は信頼性にある。
社内には真贋が行える鑑定士がおり、商品の信頼性を担保。
ジュエリーや時計の専門知識を持った担当者がカスタマーサービスを提供する。
また、同社が運営する別のECサイト〝TRUE FACET Boutique〟で は、FENDI等の欧州ブランド企業が同社のサイト上にショップを開設して販売を行っており、同社のサイトが顧客以外からも信頼されているかが分かる(ブランド企業の販売は新品商品のみ)。
このサイトでは、デザイナーの思い、ブランドの歴史、商品のコンセプト、背景など、ストーリー仕立てを持ってカスタマーに商品を提供している。
日本のジュエリーブランド企業とのパートナーシップも今後のビジネス展開として検討しているようだ。
日本企業の出品が増える4つの要因
出品企業は約300社あり、日本のリユース企業がこのうち30社程度を占める。
日本のベンダーが同社のサイトを通して販売する方法は、リスティングと呼ばれる売れた際に商品を発送する方法だ。
日本のベンダーがリスティングする販売方法は2つあり、1つ目はeBayに出店しているのであれば、APIで接続してリスティングする方法、2つ目は直接企業の商品ウェブサイトと繋ぐシステム構築を行うデータフィードという方法だ。
またウェブサイト、eBayでも出店していないのであれば、CSVシートを提出するマニュアルリスティングという方法でも可能だ。
現在、日本からの出品が増えている要因は大きく4つある。
1つ目は、日本のリユース品が品質や価格面において競争力があること。
2つ目がTRUE FACETに日本語を話せる担当者がいること。
3つ目が、煩雑な英語での顧客対応は全てTRUE FACETが行ってくれ、国内での販売感覚でできること。
そして4つ目がeBayに出品するデータをAPIで連携して同社のサイトに出品することができるため、出品の手間がかからないことだ。
そのため、日本企業の大半はeBayとの併売を行っていると言う。
商品が売れた際にはeBayと異なり顧客に発送せず、TRUE FACETに送るだけでよいため、複数商品を同梱して送ることも可能だ。
「サイト全体としては、時計ではロレックスの販売が多いが、日本からのリスティング商品だと、オメガやブライトリング、タグホイヤー等の販売価格15万円~30万円、ジュエリーだとカルティエ、ティファニー、シャネルなど10万円以下の価格帯の動きがよい。日本の商品は、非常に魅力的で私たちとしても強化を図っていきたいと考えています」と同社の西澤理佳氏は話す。
第441号(2018/06/10発行)10面