《プロフェッショナル 集客の流儀Vol.2》インスタ投稿 商品売り込み過ぎに注意
2018年12月08日
《プロフェッショナル 集客の流儀Vol.2》
ECサイトやフリマアプリの台頭で、集客に苦戦するリアル店舗も多い。そこで、本企画ではWebを使った集客術について各分野のプロフェッショナルに取材する 。第二回は主にSNS領域でのマーケティング支援を行い、これまで累計400アカウント以上の運用実績を持つコムニコのカスタマーサクセス局コンサルティングチームマネージャーの広瀬俊也氏。インスタグラムの特徴や運用方法について話を聞いた。
他のSNSと同じ投稿内容はNG
インスタグラムのユーザーに多いのは若者で特に女性。ただ、近年は30~40代のユーザーも増加、全体として情報感度が高い層が多いという。独特の雰囲気を持つSNSであるため、「ほかのSNSの投稿や素材をそのまま使うことはなるべく避けるべき」と広瀬氏は語る。ではどういった投稿がインスタグラムに"映える"のか。
広瀬氏は一眼レフで撮影した写真がいいことは認めつつも、スマホでも無料カメラアプリなどを駆使することで十分対応できると指摘する。また、商品のみを写真に写すのではなく何かと一緒に写したり構図を工夫したりする。文章も、広告感の強い文面より「プレゼントにどうぞ」など、どう使うか、いかに生活に役立つかなどを押し出していく。
広瀬氏は「一つの雑誌を作るような感覚」とインスタグラムの運用方法を例える。写真サイズやフィルター、文章の雰囲気などを各投稿はもちろんのこと、ページ全体でも統一していくことが重要。投稿頻度については一日に一回を推奨している。質を重視する必要がある一方で「SNSはフォロワーになってもらうことが大切」と、つながりを作るために一定の投稿は必要だとする。
人気のある#もしっかり使う
インスタグラムにはシェアなどのような拡散機能がない。広瀬氏は「#(ハッシュタグ)は本来外から見つけてもらうためのもの」として、拡散機能としての利用を勧める。オリジナルで#を作るのもいいが、拡散のためには人気があるものも併用する。検索窓から調べればインスタグラムで何件その#が投稿されているのかわかる。
これを利用して「数万件投稿があるもの」を混ぜて使う。数を増やしすぎると広告感が強くなる10個前後が目安。写真のフィルターや文面は統一感を出すのに対して、#は入れ替えを頻繁にしても問題ない。むしろ、投稿時期などが新しいものを優先して使うなど、常により良いものを探すべきだという。
集客ポイント
▶広告・宣伝感や売り込み要素を前面に押し出さない
▶写真はしっかり加工。使うフィルターや写真の雰囲気を揃える
▶#(ハッシュタグ)は10個前後、人気のあるものも混ぜて使用
第452号(2018/11/25発行)15面