生花店には色とりどりの花が並び、眺める人の目を楽しませる。しかしそのバックヤードでは、茎の長さや花弁の形状が不十分で廃棄されてしまう花がある。
「瑞々しい花を捨ててしまうことに疑問を感じた」のがフローランガーデンの福寿社長だ。同社は廃棄花を資源花と位置付け、「フラワーリングプロジェクト」を立ち上げた。花を原料とした紙の開発を行ったのだ。
紙の原料になる資源化
第一弾としてリリースしたのは「カーネーション」の再生紙だ。花の卸会社の協力を得て、母の日の出荷用に準備されたカーネーションの内、規格外ではじかれたものを原材料につかった。古紙パルプと混合して「カーネーションの再生紙」を生産。ハガキや名刺の用紙に生まれ変わらせた。由来を知ると、ほんのり花の香りがする気がする。コンセプトに賛同する個人や企業など約60社に購入された。
花の繊維をほぐす
383号(2016/01/10発行)16面