浜屋、リユース輸出の最前線で働く

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「できる!海外担当者の仕事術」

浜屋、リユース輸出の最前線で働く

2016年01月10日

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バイヤーの宗教・文化を尊重

世界40ヵ国へリユース品の海外輸出を手掛ける浜屋 (埼玉県東松山市)。同社で輸出業務全般を管理しているのは輸出担当の部署・営業統括課課長の会田美明さんだ。現地のニーズを敏感にキャッチするだけなく、相手国の文化も尊重する姿勢に海外バイヤーから厚い信頼が寄せられている。

浜屋 総括本部営業統括課 課長 会田美明さん浜屋 総括本部営業統括課 課長
会田美明さん(あいだみつあき)

私物購入をチェックしニーズを掘り起こし

浜屋が1年間に輸出するリユース品はコンテナにして約2700本。東南アジアや中東を中心に家電、自転車、家具、雑貨などを輸出している。

輸出担当の営業は会田さん含め7名。会田さんのメイン担当はパキスタンだ。同国へのコンテナは特殊で、他国は1つのコンテナに10~20種類ほどの商材を積むことが多いが、パキスタン向けはその倍。時計やデジカメなど細かな商材が多い。

また、宗教によって求められる商材も変わると会田さんは話す。例えば厳格なイスラム教徒の家庭では一家でテレビを見る機会は少ない。そこで小さな画面のものやポータブルDVDプレイヤーなどが注文される。こうした情報と共に、バイヤーが「私物として購入した品物」にも注意を払う。現地で需要の高い商材であることが多いからだ。この方法でガスファンヒーターやガスコンロなど新たなニーズの掘り起こしに成功してきた。

輸出商品だけでなく、心遣いも忘れない。イスラム圏のバイヤーと商談する時に備え、礼拝用の絨毯を置いている。

海外の法改正にもアンテナを張る

各国の法改正などの情報も常に把握するようにしている会田さん。情報はジェトロのHPや船会社のニューズレターから得る他、顧客から連絡が入ることもある。以前アフリカのバイヤーが適切な手続きを取らなかったために輸出できなくなったこともあった。こうした事態を未然に防ぐ努力を続けている。

海外輸出の仕組みが分かる手帳

海外輸出の仕組みが分かる手帳会田さんの七つ道具の1つは、社員に配布される浜屋の手帳。経営理念の他、リユース品の海外輸出の流れなども分かりやすく解説してある。また、正しい作業服の着用方法や名刺交換のマナーも掲載

会田美明さん プロフィール

35歳。子どもの頃、父親の仕事の関係でイギリスのウェールズで10年間過ごす。語学力を活かして海外取引の仕事がしたいと、大学卒業後浜屋に入社。現在、リユース品の輸出を担当する営業統括課の課長として、約40ヵ国への輸出全般を管理している。海外営業先の40~50%を担当。メイン担当地域はパキスタン、香港、マカオ、タイ、シンガポールなど。

会社概要
浜屋(埼玉県東松山市)
代表/小林茂
売上高/106.3億円(平成26年度実績)
売上高/106.3億円(平成26年度実績)
従業員数/242名(平成27年1月現在)
事業内容/リサイクル・リユース事業、フィットネス、飲食、保険代理店、通信事業など

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383号(2016/01/10発行)16面

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