オークネット、米国で小規模店向けBtoBサイト開設
2019年12月12日
オークネット(東京都港区)は米国の小売向けに、中古スマホを小ロットで購入できる「オークネットディーラーポータル」の試験運用を開始した。米国内で仕入れた中古スマホを米国の法人向けに固定価格で販売する。同社は05年から中古デジタル機器のオンラインオークションを開催しており、現在は年間140万台程度を取り扱う。
サイト画面
これまで中古スマホのオークションは100台単位のロットで競っていたため、小規模事業者にとっては仕入れ時の価格や販売時の在庫リスクなど不利な面があった。新たに開始するオークネットディーラーポータルでは、中古スマホを1台単位で購入できるため、小売店にとっては競り負けず、また手軽な仕入れルートになりそうだ。参加費、年会費はかからない。
サイト開発は米国テキサス州にあるオークネットUSAのデジタルプロダクツ事業部。米国での中古スマホ市場規模は日本の5倍程度で、流通の仕組みは成熟期に入りつつある。例えば日本のドコモショップ等にあたる米国の携帯販売店でも、新品と中古を並べて販売するのが通例だ。
その一方、「これまで売り手と買い手が1対1の相対取引が多く、オークションが一般的に使われはじめたのは去年」(DP事業戦略室GM藤原啓介氏)。こうした不透明な取引が行われていた米国で、同社は価格や取引の透明性を強みに、反響を見ながら運営する計画だ。将来的に数万台規模の取引を目指し、国内や東南アジアで展開予定。
第477号(2019/12/10発行)3面