第10回 僕のコケ倒し5選 & 神降臨?奇跡5選
ピンチはチャンス、チャンスの次はまたピンチ!?
毎日ピンチ、でも倒産はしたことない!?古着で一世を風靡するドンドンアップ(岩手県盛岡市)岡本昭史社長による凄絶ノンフィクション体験記の第10回。
ヤベー!を乗り越えステージアップ
今回のテーマは、当初は「コケ倒し5選」、「僕に降りてきた奇跡5選」というタイトルで分ける予定だったのですが、自分の失敗とこれまで起こった奇跡的な出来事を振り返ると、実は分けることができなくて結局のところ「失敗と成功は紙一重」っという結論に至りました。
この連載に「倒産1000本ノック?月1億円、資金ショートの10年間をどうサバイブしたか?」なんてタイトルをつけましたが、正直1億円どころか数億足りないタイミングも何度もあったし、そもそも10年間資金繰りが毎月とんでもない金額破綻していて「こけてる順番」すらつけられない。
- ※サラ金6社ぐらいとは20年以上常にマブダチだったし(今は完済)
- ※これまで100軒近くお店を閉店してるし
- ※一か八かインドやタイやネパールに行って洋服作った時も大ゴケした
- ※M&Aでは、7億円くらい損したし
- ※金融機関さんには、全行「リスケ」をお願いしているし
言い出せばきりがない。この連載を読んでくださっている社長さんなんかは、だいたい共感してもらえますよね?起業して失敗するなんて「呼吸するくらい」日常茶飯事。「バーンレイトがどっちゃらでー」とか言ってるうちはまだいい方、「余命を告げられる時」の気持ちは、本当に「なんて言葉で表現していいかわからない」ですよね?コケの大きさなんて主観だし、その時のステージによって違う。起業したての頃は100万円でも大ごとだし、1000万円なんていったら「死ぬ―」レベル。でも規模が大きくなればそれが数千万円やら数億円になってくる。スタートアップの時は、とにかくなんとかお金をひっかき集めてあがけばなんとかなることが多いけど「億」とか超えてくると自分一人の踏ん張りではどうにもできなくなる。でも会社や失敗の大きさは実はあまり関係なくて、どのステージの起業家も気持ちは同じ。大概そん時の「ヤベー」は、次のステージに行っちゃってる人からしたら「実はドッテ事ない」ことなのかもしれない。
なので僕はいつもこう思う事にしている。「神さんは、越えられん試練は、与えない」。っということで「ピンチはチャンス」と「チャンスはピンチ」の両輪で僕の人生で印象的だった出来事を紹介したいと思います。
第508号(2021/3/25発行)18面