日本暗号資産市場、岡部典孝社長インタビュー

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日本暗号資産市場、岡部典孝社長インタビュー

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昨年から大きく高騰したビットコイン(BTC)など、仮想上の通貨とされる「暗号資産」。これを用いた古物品の取引支援をするのが、日本暗号資産市場(東京都港区)だ。手数料が安く、海外送金が早いため越境ビジネスには相性が良いという。今後日本の古物業界に広がりそうか、岡部典孝社長に尋ねた。

日本円介さず様々なコインで買える世界を

コロナで伸びる「バーチャル」なお金
古物の越境ビジネスと相性良し

岡部典孝 社長日本暗号資産市場
岡部 典孝社長

── 「暗号資産」について教えてください。

岡部 10年ほど前に最初に誕生したのがBTCで、まるでおもちゃのような存在として始まっていきました。それが今は数百兆円規模までに急成長し、新しい決済手段となりました。BTCやイーサリアム(ETH)などよく知られているものから、本当にジョークみたいなものまで、世界にある暗号資産の種類は、一万種はあるでしょう。

特にBTCで特徴なのは発行主体がないことです。法定通貨は普通、銀行や政府が刷りますがそういうのがありません。銀行口座を持てなかったような人でも暗号資産の口座を持てるなど、様々なメリットがあります。暗号資産交換業の登録をしている「取引所」で、法定通貨と暗号資産の交換や暗号資産同士の交換をします。暗号資産を使う目的は主に投資で、日本で日本円を預金するよりはいい利率で回るからという理由です。

── BTCは2020年にかなり価値が上がり、今(取材日:5月12日)では1BTCが600万円と。

岡部 1BTCが30万円くらいだったのが、1年で20倍に上がっています。価値が大きく上がった要因は、BTCの発行上限が2100万枚までと決まっているためです。法定通貨なら政府が円やドルなどをどんどん刷って景気を支えることはありますが、上限が決まっているBTCならばインフレーションに強いだろうと。

大きな流れは世界がコロナの影響で経済成長ができていないためです。それに対してバーチャルの世界は巣ごもり消費などで伸びている。バーチャルのお金(暗号資産)を使って何かしようというニーズが高まっています。その恩恵を受けていると言えます。

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第512号(2021/5/25発行)9面

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