売れると思って仕入れた、まとめて引き取った中に売れなさそうなものがあった、など滞留在庫処分の悩みはリユースビジネスにはつきものだ。そこであらゆる業態の事業者に、値下げや販路変更などの処分ルールについて聞いてみた。
- 調査項目
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(1) 商品構成(2) 仕入れチャネル構成(3) 販売チャネル構成(4) 滞留在庫処分ルール
HAPPY CREAMY SHOP
- (1) 服、本、CD、レコードなど
- (2) 出張買取
- (3) ヤフオク!などフリマサイト
- (4) サイト内で値下げや、まとめ買いによる割引を案内
ヤフオク!などではレコードなどの雑貨や、他のフリマサイトではアパレルを扱う
フリマサイトで"まとめ売り"3~4割
取扱商品に統一感、売れ残り品も回遊で捌く
福島で出張買取や、家の模様替えやリフォームに伴う出張片付けなど、訪問サービスを展開しているHAPPY CREAMY SHOP(福島県田村市)では、ヤフオク!などのフリマサイトを複数用いて買取品を販売している。合計で常時300点程を出品するようにしている。中心販売単価は3000円前後。ユーザーが気になった商品に付ける「ウォッチ」や「いいね」の数を見ながら、買い手がなかなか付かない商品は、値下げやまとめ買いを誘発して販売につなげている。
「販売の3~4割程度がまとめ買いによるものです」(名嘉村まりこ代表)
まず、アパレル専用と本などの雑貨専用というようにアカウントを分け、自分の売り場に統一感を持たせる。こうすることで1つの商品の売れ行きが良くなくても、自分の売り場の中で近しい商品を吟味してもらい回遊が促せる。「いいね」が10個以上付いても動きがない場合には、値下げする。「3着購入で割引」のように独自にセールなども行う。
モール出品といえども、商品に統一感や専門性を持たせたり、まとめ買いによる割引やセールを行ったりすることで、リピーターやアカウントのフォロワーは増えやすいという。また、「季節商品(今であればアウターなど)の再出品を夜11時台や通勤時間帯、昼休み時間帯などに頻繁に行うことでサイト内でトップに出やすく人目に付きやすくなります」。
大型の家具などはジモティーを用いて販売している。
名嘉村まりこ代表
第528号(2022/1/25発行)12,13面