キムラセンイ、マレーシアで古着販売 廃棄問題への取り組み
2022年04月02日
SDGsへの関心が高まる中、衣料品の廃棄問題は大きな課題となっている。中古衣料の輸出及び輸入を行うキムラセンイ(埼玉県加須市)は、行政、民間企業が回収した衣服を回収・買い取り、マレーシアで小売、卸販売を行っている。廃棄以外の選択肢として注目を集めている。
小売約20店や卸業を営む
マレーシア工場ではアイテムごとに選定を行う
キムラセンイはマレーシア支社であるマーベラスフロンティアで小売と卸販売を事業の柱として拡大を行っている。マレーシアでの小売店は現状20店舗以上だ。事業の流れとしては、行政が一般消費者から回収した衣料品や、メーカー・リサイクルショップなどで国内および自店舗での販売が難しい商品を買い取り、マレーシアに自社で輸出を行っている。集めた衣服は自社手配のコンテナを利用して、毎日輸出。年間で約1万トン以上になる。
マレーシア工場では約200人のスタッフのもと、グレードやアイテムなど約150種類に選別し小売・卸販売の在庫として管理している。卸はマレーシアの輸出業者に約100kgのベールで販売。東南アジアやアフリカなどに送られている。また、状態が悪く衣服として販売が難しいものは、カットして工業用ウエスとして販売するなど、廃棄せずに再活用する取り組みを行う。
卸販売用にパッキングされる様子
20年ほど前は今のように関税がなく、条件が良かったため、進出を決めたようだ。
第532号(2022/3/25発行)19面