茶源×コメ兵、宝飾と骨董で富裕層の開拓に挑戦
2016年08月26日
消費者向けオークションを共同開催
茶源(三重県四日市市)×コメ兵(愛知県名古屋市)
中古ブランド最大手のコメ兵(愛知県名古屋市)と骨董・古美術等を扱う茶源(三重県四日市市)が共同で11月から消費者向けのオークション「グッディーズ」を開催する。コメ兵の石原卓児社長、茶源の堀木英人社長にその狙いについて聞いた。(関連記事1面)
(左)堀木英人 社長(右)石原卓児 社長
中国からも競りに参加
――簡単に会社の紹介をお願いします。
石原 コメ兵は中古ブランド・ファッション品の買取り販売を主体に、ブランド古物市場の「KOMEHYOオークション名古屋」、新品・中古のタイヤ・ホイール事業を行っています。来年で創業70年になります。
堀木 茶源は本社のある四日市、京都、名古屋の店舗で古美術や骨董品の買取を行っています。創業150余年で当初は茶碗屋を営んでおり、そこから茶道具商になりました。私の代になってからは西洋美術や中国美術など新古美術を幅広く扱っています。また、名古屋では中国人向けの「中日オークション」、国内向けの「瑞穂会」、「源友会」などの古物市場を主催しています。
――ブランド品と古美術・骨董は同じ古物の業界ですが、商材は異なります。両社の接点は。
石原 堀木社長に弊社のオークションに参加頂いたのがきっかけです。珊瑚等を買って頂いており、聞くと中国人向けの骨董オークション等を主催されているとのことでしたので、弊社の市場の案内をそこで配らせて頂いたりしていました。
――消費者向けオークションの構想はいつ頃からですか。
堀木 2年くらい前からですね。私どもは美術品で、コメ兵さんは宝飾品で異なる商材を扱っています。デパートでもそうですが、購買層が同じ富裕層ということもありますので、一緒にやれれば面白いんじゃないかと考え打診しました。オークションなら売値と買値の公平性や透明性があるため、B to CでもC to Cでも消費者が参加しやすいのではないかと。美術品は特に定価がないため秘密裏にやっているイメージが強いですからね。
――東海エリア2社の共催ですが、リアルの会場は東京なんですね。
石原 買えるポテンシャルの高さ、富裕層の方が集まりやすい場所といったらやはり東京になります。名古屋で開催した方が私たちは楽なんですが、お客さまに不便になってしまいます。とりあえず東京で1回やってみようということになりました。
――オークションはリアルの競りだけでなく、ネットでも同時に参加できるそうですね。
堀木 どこでも買える環境をつくっていきたいと考えていますのでネットでも参加できる形にしました。海外だとネットオークションが多いんですよ。日本が遅れているぐらいだと聞いています。
――中国からも買えるのだとか。
堀木 中国のネットオークション代行会社2社と提携し実現しました。ここの会員22万人の方も参加することができます。弊社の中日オークションには中国の業者の方が参加していますが、商品が欲しくても日本に来れない方もいらっしゃいます。向こうの富裕層の方も、ネットなら買いやすいと思います。売る人は少ないでしょうが、購買力はすごいですからね。
398号(2016/08/25発行)7面