毎日ピンチ、でも倒産はしたことない!?古着で一世を風靡するドンドンアップ(岩手県盛岡市)岡本昭史社長による凄絶ノンフィクション体験記の第37回。
30年後、世界は1/4がアフリカ人!?アフリカでリベンジの巻
道半ばで撤退したカンボジア
カンボジアで6年間。必死でドンドンダウンを広げた。出だしは好調で、カンボジアに大きなポテンシャルを確信して一気に店舗を展開していった。日本では実現することができなかった完全なドミナント戦略を採用すれば、必ずカンボジア全土を取れると、アジアに残された最後の秘境だと信じて。大変な道のりだった。日本の資金繰りさえおぼつかない中での挑戦。
最初の頃、現地スタッフは店舗の中で裸足でペタペタ歩いて仕事をしていた。
僕:「俺たちファッションをお客さんに伝えるんだから靴ぐらい履いてくれよー」
現地スタッフ:「だって裸足のほうが床がひんやりして気持ちいいんだもん」
隙あらば地べたに座ってスマホをいじるし、お客さんが来てくれても挨拶もしない。こんな感じからのスタートだった。日本から2人の常駐スタッフを派遣した。彼らは驚くほどの現地順応性を発揮して、本当に頑張ってスタッフを育成してくれた。おかげでカンボジアでは珍しいほどのサービスレベルを実現させてくれた。
第562号(2023/06/25発行)22面