メルカリが出品商品の買取り
2024年12月25日
メルカリ(東京都港区)は、同社が運営しているフリマアプリに出品されている商品を買い取るサービス「買取リクエスト」を12月19日から開始した。リユース事業者と連携して行い、滞留品の流動化を図る。古物商によるフリマアプリでの仕入れは、本人確認を行うことが困難なため、実質的には違法とされていたが、メルカリが一度買い上げることで、合法的に行うことができるようになる。
リユース事業者と連携、滞留品を流動化
メルカリが1度買取り、リユース企業に売却する
「買取リクエスト」は、メルカリ上に出品された商品のなかで、滞留している商品に対してメルカリが買取価格を提示し買い上げるサービス。出品者が売却を希望する場合、通常の個人ユーザー同士の取引と同様に商品を発送し、メルカリ側で商品を受け取る。商品に問題がなければ、買取りが成立する。個人間取引と同様に出品者には10%の手数料がかかる。
買取価格は、メルカリと提携する買取事業者が査定を行う。出品情報と実際の商品との差異がなければ、提示した買取価格で買い取るため、出品者は発送後に査定額を減額される心配がない。メルカリは買い上げた商品をリユース事業者に売却する。ブランド品等では大黒屋、スマホ等では、Belongが運営する「にこスマ」と連携し開始。大黒屋はブランドバッグ、財布、時計、アパレル、アクセサリー、「にこスマ」はスマホとタブレットを担う。今後、メルカリは提携パートナーの拡大を図る考えで、買取り対象となる商材の幅を広げる。また、同一商品カテゴリに対して、複数企業が買取りのオファーが出せるようにしていく。二次流通企業だけでなく、一次流通企業でリユース事業を行う企業等との連携も視野に入れる。連携企業は、出品者が値付けした以上の買取価格を提示する場合は、出品即日から買取りの提示が可能で、下回る値段を提示する場合は、一定期間を経てからでないとできない。
第598号(2024/12/25発行)1面