ジャパンキモノオークション、訪日客需要で着物買い意欲旺盛
2024年12月24日
訪日観光客の増加に伴い、古物市場での着物の仕入れ需要が高まっている。11月30日に2周年を迎えたジャパンキモノオークション(東京都台東区)の出来高は2600万円(税込)と前年同月比で3割増加した。
出来高3割増の2600万円に
異業種からの新規入会が多い
出品は箱競りで400箱、点振り200箱(1箱約20点)の合計600箱。単価の高い作家物などのブランド着物が出来高を押し上げた。訪日観光客需要による影響は限定的ではあるものの、お土産等の需要を見込んだ小売り筋の仕入れ意欲が旺盛という。「日本を象徴する富士山や鷹や虎、龍などのデザインや洛中洛外図といった風俗模様や大名行列、風景画的なデザインが人気。お土産として手頃な価格帯の買い付けが活況で、相場も1点200円だったのが500円程に少し上がっています」(入内島秋広社長)また、「外国人向けに商売をされている企業から、着物も売りたい」(同氏)と異業種からの買い手も増えているようだ。
中国系の海外バイヤーの参加も増えている。ドレスやクッション等のリメイク品の素材としての需要が回復。買い付け単価も上がっており、1点4万~5万円のものを買い付けることがあるそうで、1回当たり100万円程度買っていくという。「国内でもリメイク材料として着物を仕入れる需要が上がってきています。これから着物を扱い始めるという売り買いの両面で新規会員が増えています」(同氏)。今年4月からは毎月9日と30日の月2回開催に拡充。会員数は200社を超えた。「最近は特に異業種から問い合わせをもらうことが多く、注目度の高まりとすそ野の広がりを感じています」(同氏)
周年を記念してウニソースのパスタ等が参加者に振る舞われた
第598号(2024/12/25発行)4面