「アウトドア用品のリユース」はコロナ禍で人気となったが、現在は売れ行きが鈍る。一方で人気が続くのは、よりコア層に向けたアウトドア用品や、ヴィンテージ品だ。アウトドア用品のなかでも、登山具やスキーアイテムを中心に買取・販売を手掛ける山エコ（運営：MODEST LORD、宮城県仙台市）の井上紀人店長に、いま買い取りたいアウトドア用品を聞いた。
ガソリンバーナーが数万円のケースも
スキーやキャンプはシーズンの振れ幅があるが、登山具は年間を通して需要が安定している。特に装備の品質が求められる冬の方が単価は高く、バックカントリースキーなど相場が上昇している商材も多く見られるという。
ヴィンテージの用品類は相場の波がさらに穏やかだ。屋外での使用が前提のため、ブランド品やスマホのような細かい傷が相場に大きく影響するケースは比較的少ない。また、希少性の高さに反し、偽物を買い取るリスクは低い。製品の作りがそもそも高度で、再現性が低いためだ。
そんな魅力を持つヴィンテージのアウトドア用品だが、山エコのような専門性のあるお店が少ない理由は、整備と査定の難易度にある。例えばガソリンバーナーでも、ロングセラーの品物については時代によってロゴ（刻印）の入り方や内容が異なる。時代によって相場が変わる場合もあるため、商品の特定には商品知識が必要だ。
第604号(2025/03/25発行)11面
