HMV、レコード業態3店目
2017年03月16日
吉祥寺で若者・シニア集客
音楽CDを中心とした小売店「HMV」等55店を展開するローソンHMVエンタテイメント(東京都品川区)が3月末、レコード専門業態の3店目を東京・吉祥寺にオープンする。
吉祥寺店の外観イメージ
名称は「HMV record shopコピス吉祥寺」。108坪の売り場で新品・中古レコードを中心に約6万点を揃え、カセットテープ、プレーヤー等も扱う。吉祥寺は音楽好きや学生など若年層が集うエリアで、ここへの出店でレコードの裾野を広げる狙いだ。都市部3店目の吉祥寺店が上手くいけば、「地方都市への横展開も進めたい」(小松正人執行役員)と言う。
2014年に出店した1号店の渋谷店は売上が昨対約130%と好調。店頭・宅配買取の伸びや、専門店としての認知が広がり集客が増えたためだ。同社はレコード業態を成長領域と見て注力する。
レコードは新品生産金額が毎年堅調に推移しており、著名人がSNSで発信するなどして再評価が進んでいる。長年親しむシニアのみならず、若年層も新たな媒体として注目。インバウンド需要もあり、「日本国内でしか買えない版等を求めて来店があり、渋谷店では売上の10%以上が外国人客による購入です」(小松執行役員)。
吉祥寺店のレコードには若いアーティストや昔ながらの歌手まで幅広い年代を揃え、「若年層とシニアを二軸で」(小松執行役員)取り込んでいくと言う。
パッケージメディア市場の縮小を受け、同社はそれを補完する新業態の開発に積極的だ。レコード店だけでなく書籍と音楽ソフト・グッズ・チケット等を複合した「HMV&BOOKS」も2店展開している。
既存の新宿ALTA店の売り場の様子
ローソンHMVエンタテイメント 小松正人執行役員
411号(2017/03/10発行)6面